生理前、生理中は避けて!ニキビの原因になる食べ物・飲み物

生理前・生理中は、ホルモンの影響を受けて最もニキビが出やすい時期になっているので、いつもに増してニキビ対策を強化したいです。

食生活もニキビに関係しています。肌に良い食生活を心がけ、ニキビに良くない食べ物や飲み物は避けるようにしましょう。

生理前はホルモンの作用を受けてニキビに良くない食生活に走りやすい時期でもあるので、ニキビの出やすい人は、どんな食べ物・飲み物がニキビの原因になるのかしっかり頭に入れて、規則正しい食生活を心がけたいですね。

では、生理前・生理中のニキビの原因になりやすい食べ物・飲み物、その理由を一緒にチェックしていきましょう。

皮脂の分泌を高めニキビの原因になりやすい食べ物・飲み物

生理前から生理中にニキビが出やすくなるのは、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)のバランスの変動が影響するためです。

排卵後から生理前にかけては、黄体ホルモンの分泌量が多くなり、その影響で皮脂の分泌が活発になり、毛穴が皮脂汚れで詰まりやすくなります。

さらに生理前から生理中にかけては、皮膚を丈夫に保つ卵胞ホルモンの分泌量が少なくなるので、肌の機能が低下してニキビなどのトラブルが起こりやすくなってしまうのです。

皮脂の分泌には食生活が大いに関係しているので、ニキビが出やすいこの時期には皮脂の分泌を高める次の食べ物・飲み物を控えることが、女性のニキビ予防につながります。

皮脂の分泌を高めニキビの原因になりやすい食べ物・飲み物
  • 脂質の多い食べ物
  • 砂糖、砂糖をたっぷり使ったお菓子など
  • 刺激の強い物(カフェイン、アルコール、辛い物、タバコ)

ただ、女性は生理前になるとホルモンの作用で食欲が亢進したり食事の好みが変わったりしやすいので、つい偏った食生活や暴飲暴食をしてしまい、それが原因で余計にニキビが悪化してしまうことも少なくありません。

生理前から生理中にかけての時期は、ニキビを作るための条件がそろっているような状態、ともいえるでしょう

ニキビに悩んでいる女性は、規則正しい生活を心がけてホルモンバランスを整えると同時に、ニキビの原因になるような食べ物は意識してしっかり避けることがとても重要です。

続いて「なぜ良くないのか」ということについて、少し詳しく説明していきますね。

油の多い食べ物は皮脂の分泌を促進させることも

油(脂質)の多い食べ物は、生理前・生理中のニキビに良くありません。

脂質をたくさんとると、皮脂の分泌が増えやすくなります。脂がしたたる焼き肉をたっぷり堪能した翌日などは、顔が脂ぎってテカテカするという人もいるみたいです。

といっても、油っこいものを食べたら油分がそのまま毛穴からじわ~っとにじみ出てくるわけではないので、あまり心配しないでくださいね。

食事からとりこんだ脂質は体内で分解・吸収され、エネルギーなどに使われて消耗されるので、脂質のとり過ぎで必ずしもニキビができるということではありません。

脂質をたくさんとると皮脂の分泌が増えやすくなるのは、とり過ぎて体内で余った脂質が中性脂肪や皮脂に変換されやすくなるためだといわれます。

特に生理前・生理中は皮脂の分泌が過剰になりやすい時期なので、ニキビを防ぐためにもこの時期に食事から脂質を多くとり込むのは良くないということです。

生理前・生理中に注意することは?

脂質の多い食べ物には、フライ、てんぷら、唐揚げ、油、ラード、バターを使った料理、脂身の多い肉、生クリームをたくさん使ったスイーツ、スナック菓子などがあります。美味しそうなものばかりですが、これらはなるべく控えましょう。

生理前は黄体ホルモンの影響で食欲が増すので、うっかり食べ過ぎて必要以上の脂質をとってしまいがちです。

顔がギトギトしたり、ニキビが悪化してしまったりしてから後悔しないよう、せめて生理前・生理中にはあっさりした食事、脂質の少ない食べ物に切り替えるようにしてください。

一見ヘルシーに見えるナッツ類や乳製品も実は脂質が多いので、ニキビの出やすい女性は摂り過ぎに注意します。逆に、お肉の赤身の部分は脂質が少なく皮脂の分泌を抑えるビタミンB群が多く含まれているので、脂身を取り除けば食べても大丈夫です。

また、皮脂の分泌をコントロールするビタミンB2を意識して摂取すると良いでしょう。ビタミンB2は納豆、きのこ、レバーに多く含まれています。

生理前・生理中に無性に欲しくなる甘い物もニキビの原因に

生理前から生理中にかけては、甘いものが無性に食べたくなるという女性が多いですよね。ところが悲しいことに、砂糖、チョコレートやスイーツなどの甘い物もニキビの原因になってしまうのです。

生理前・生理中の砂糖やスイーツがニキビに良くない理由は、次の3つです。

  • とり過ぎて体内で余った糖質が皮脂の分泌量を増やしてしまう
  • 血糖値の急上昇がホルモンのバランスを乱し皮脂の分泌を促進させる
  • さらに血糖値の乱高下が「イライラと過食」の悪循環をまねく

これらの理由についても少し詳しく説明しておきましょう。

とり過ぎて体内で余った糖質が皮脂の分泌量を増やしてしまう

砂糖は、体に必要なエネルギー源の「糖質」で構成されています。

糖質は体内で代謝によってブドウ糖(グルコース)に分解され、体のエネルギー源として使われていきます。エネルギー源は、車で言うガソリンのようなもので切れてはいけない物質ですね。

ただし必要以上に糖質を摂取すると、体内で余ったブドウ糖が中性脂肪や脂肪酸などの油分に変換されてしまうため、皮脂の分泌も増えやすくなってしまうのです。

甘党の人は、食事に使われる調味料の砂糖、スイーツ、清涼飲料水などの甘い飲み物から砂糖をとり続けることで糖質の過剰摂取に陥りがちです。

糖質の過剰摂取といえば肥満や糖尿病も怖いのですが、その前にちょっとしたトラブルとして顔のテカリやニキビを体感される方が多いかもしれません。

血糖値の急上昇がホルモンのバランスを乱し皮脂の分泌を促進させる

砂糖は血糖値を急上昇させやすい食品です。血糖値の急激な変動がホルモンのバランに良くない影響を与えやすいため、砂糖を大量に摂取するとホルモンの影響で皮脂の分泌が過剰になることもあります。

これはどういうことかというと、血糖値を調整するインシュリンと皮脂の分泌を促進させる男性ホルモンが関係しています。

「血糖値」は、血液中に含まれるブドウ糖の濃度を示すものです。ブドウ糖は食事からとりこまれるので血糖値は食後に高くなり、血液中のブドウ糖がエネルギーとして使われると血糖値が低くなります。

このように血液中のブドウ糖は増減し続けるので、血糖値は1日を通して常に変動しているのが普通です。

ところが、血糖値は健康のためにある程度一定に保たれる必要があるので、血糖値が上がった時には膵臓から分泌されたインシュリンが血糖値をすみやかに正常範囲まで下げてくれます。

インシュリンの分泌は膵臓に負担をかけるので、ひんぱんに血糖値が急上昇することは良くありません。

それだけでなく、インシュリンの分泌が高まる時には皮脂の分泌を促進させる男性ホルモンが刺激されやすくなるので、血糖値の急上昇を繰り返している女性は皮脂も過剰に分泌されやすくなるのです。

血糖値の上がるスピード(GI値)は食品によって異なり、砂糖はほかの食品と比べGI値が最も高くなっています。また精製された小麦粉もGI値が高いので、砂糖と小麦粉で作られるケーキやドーナツなどのスイーツも、当然ながらGI値はとても高いです。

生理前・生理中に砂糖をたくさん使ったりスイーツをたくさん食べたりしたくなる人は、血糖値の急上昇を防ぎながら上手に甘いものとの付き合う必要があります。

さらに血糖値の乱高下が「イライラと過食」の悪循環をまねく

生理前は黄体ホルモンが血糖値を高めようとはたらくので、女性は自然と甘い物が食べたい欲求が起こりやすくなります。

また、情緒を安定させる卵胞ホルモンの分泌量が減るので、ストレスを感じやすくなり、ストレスを発散させるために食欲に走りやすくなります。

適量なら甘い物もOKです。ただ、欲望のままに甘いものをがっつり食べてしまうと、砂糖が持つ依存性によって、またすぐ甘いものが欲しくなる悪循環に陥りやすくなります。

砂糖のようなGI値の高い食品を食べて血糖値が急上昇した後は、インシュリンの必死のはたらきによって血糖値が急低下します。すると、食後からそれほど時間が経過していなくても無性に甘い物が食べたくなったり、イライラしたりするようになります。

血糖値が急低下するとイライラして甘い物が欲しくなるのは、ブドウ糖を栄養としている脳が危機を感じて「糖質を補給して!」と警告を送ってくるからです。

ここで砂糖を補給すると、血糖値が上昇して気持ちが穏やかになり満たされますが、またインシュリンが血糖値を急激に下げてしまうので、再び甘い物がないとイライラする状態に戻ってしまいます。

血糖値の乱高下はこのような悪循環を招くことから、依存性(中毒性)があるとも言われているのです。

生理前・生理中に注意することは?

生理前・生理中に甘い物が無性に食べたくなる方は、なるべくGI値の低い食品を食べるようにします。GI価の高い砂糖、はちみつ、ジャムの使い過ぎにも注意しましょう。

おすすめしたい甘みは、GI値が比較的低いフルーツです。バナナ、マンゴーはGI値が高いので食べ過ぎに注意します。間食にはナッツ類、ヨーグルト・チーズもおすすめです。

生理前で食欲が亢進して、どうしても炭水化物が欲しくなる時には、我慢せずGI値の低い炭水化物をお腹に入れると落ち着きます。玄米、ライ麦パン、スパゲティはGI値がそれほど高くないのでおすすめです。

また食事や糖質を極端に抜くのは、生理前・生理中のデリケートな体調に負担をかけたり、血糖値の乱高下をまねいたりするので、おすすめできません。体に必要なものを規則正しく食べるようにしましょう。

刺激の強い物は体だけでなく肌に影響することも

刺激の強い物は、生理前・生理中の体調がデリケートな時にあまりおすすめできません。ニキビの原因にもなりやすいものなので、生理前・生理中はちょっと我慢してくださいね。

カフェインがニキビに良くない理由

コーヒー、日本茶、紅茶等に含まれるカフェインは、とり過ぎると肌の調子が悪くなってしまう場合があります。

カフェインには利尿作用があり、カフェインをとると排尿回数が増え、尿と一緒に老廃物がどんどん排出されます。

ただ、皮膚を丈夫に保つミネラルも排出されやすくなるので、ニキビができやすい生理前・生理中はカフェインを控えるのがおすすめされるのです。

アルコールがニキビに良くない理由

適量のアルコールはリラックス効果があるので、ストレスのたまりやすい生理前に少しお酒を飲むのは、ストレス発散になって良いかもしれません。

絶対ダメとは言えないのですが、ニキビのためにはアルコールも控えたほうが良いです。

飲酒するとアルコールは肝臓で分解されます、その際、ビタミンを大量に消費するので、糖質や脂質の代謝に必要なビタミンB群が不足しやすくなってしまいます。

すると糖質や脂質の代謝がスムーズにできなくなり、余った糖質や脂質が皮脂に変換されやすくなるので、飲酒するとニキビができやすくなってしまうのです。

またお酒の種類によっては糖質が多く含まれていて、その糖質が皮脂に変換されることもあります。お酒と一緒に食べる揚げ物や焼き肉なども、皮脂の分泌を過剰にするので注意したいですね。

辛い物がニキビに良くない理由

唐辛子、胡椒などの辛い物を食べてなんともない人もいますが、胃腸の弱い人は辛い物で肌の調子が悪くなる場合があるので、ニキビの出やすい時期は控えることをおすすめします。

辛い物が胃腸を刺激すると、胃腸の機能が低下し、皮膚を丈夫に保つ栄養素が吸収されにくくなったり、腸内でニキビを悪化させる悪玉菌が増えやすくなったりします。

タバコがニキビに良くない理由

健康への悪影響を及ぼすということで禁煙が薦められるタバコは、もちろん肌のためにも控えたい嗜好品です。

タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させる作用が、一酸化炭素は血液中のヘモグロビンが酸素を細胞へ運搬するのを阻害する作用があります。

そのため、タバコの煙を吸うと血行が悪くなって皮膚細胞へ酸素や栄養が行き渡らなくなり、皮膚の新陳代謝が低下して、ニキビが出やすくなってしまうのです。

生理前・生理中に注意することは?

生理前・生理中は、なるべくノンカフェイン、ノンアルコールの飲み物を選ぶのがおすすめです。

これらは肌だけでなく体にも優しいです。普段はカフェインやアルコールをよく飲む方も、体に負担のかかりやすいこの時期はお休みしてはいかがでしょう。

ノンカフェインの飲み物では、麦茶、ハーブティーがおすすめです。また飲酒の機会がある方は、糖質を含まない焼酎、ウイスキーをなるべく選び、少しだけゆっくりと飲むのが安心です。

タバコはたくさんの健康被害が示唆されています。健康と美容のためにも禁煙することをおすすめします。

丁寧なスキンケアと規則正しい食生活でニキビを防ぎましょう

油や甘い物、刺激の強い物が、体の健康だけでなく肌や気持ちにも良くない影響を与えてニキビの原因になりやすいこととその理由について、お分かりいただけたかと思います。

併せてこの時期は丁寧なスキンケアを心がけて、生理前・生理中でも気分の上がるスベスベ肌をキープしてくださいね。

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