生理の時にあらわれる症状。お悩み別に原因や治し方をご紹介
生理前や生理期間中は、激しい変化を伴う女性ホルモンの働きにより、多くの女性が肉体的・精神的な不調を感じるようになります。定期的に訪れる生理的な現象だからと我慢したり、薬で抑えたりする女性も多くいます。
しかしいつも通りだと思って油断していると、思わぬ病気がひょっこり顔を出すこともある。それが生理の時期に起こる不調です。
そこで今回は、生理期間中にあらわれる症状の種類について簡単に紹介したいと思います。生理は個人差があり症状も幅広く現れますが、共通する王道の症状というものがあるのです。
代表的な生理期間中の症状
生理期間中にあらわれる肉体的・精神的な不調のことは、総じて「生理痛」と称されることも珍しくありません。「痛」の文字が入っていても、痛みはないが不快な症状だけがあるという症状も含まれるからです。
では、代表的にあらわれる症状はどのようなものがあるでしょうか?
「生理痛」といえばこれ!下腹部を中心とした腹痛
生理期間中の代表的な症状です。生理痛がひどいと聞いた時に、多くの人々が想像する「生理痛」の代表格です。
主に子宮が激しい収縮を繰り返す動きで痛みが生まれます。下腹部を中心とした痛みは、この生理期間中の腹痛が子宮を中心としてあらわれているからです。
また、生理期間中が原因ではなく、別の病気が関係しているために腹痛が増していることもあります。少しでもいつもの生理痛で感じる腹痛と違うと思った時は、迷わず病院に行き診察を受けましょう。
生理痛の治し方については、下記のリンク先で詳しく紹介しています。
生理痛の治し方まとめ。あなたに合った痛みの緩和方法に出会える記事
骨盤の変化によって起こる、腰痛
先述した腹痛と同様に、腰痛もまた生理期間中の代表的な症状の一つです。生理が始まると、経血をスムーズに行える身体にするために、骨盤が動いて開閉します。生理が本格的に始まる頃には、骨盤がぐぐっと最大限に開いている状態です。
この骨盤が開く段階で、人によっては腰痛が引き起こります。その中でも開きすぎと言われる程に骨盤が開くと、強い腰痛を引き起こします。
また元から骨盤に歪みが生じている場合、ただでさえ歪んでいる骨盤が動いて大きく開くわけですから、凄まじい痛みに襲われることがあります。
あまりにも腰痛がひどいときは、産婦人科に受診に行ったり、骨盤の歪みを正すために接骨院に行くのを検討してみてくださいね。
生理期間中にひどくなることも多い、頭痛
頭痛は、女性が生理期間中の時に悩ましく思う症状でしょう。元から偏頭痛を持っていた女性ならば、生理期間中は持病が悪化する最悪の期間になることも少なくありません。
特に、生理中は女性ホルモンである「エストロゲン」が急激に減少したりと、大きく分泌量が変動します。それにより脳内血管の収縮と拡張が引き起こされ、普段は頭痛と無縁の女性でも生理期間中は頭痛になることが多々あります。
頭痛だけならば、市販の鎮痛剤で痛みを抑えることは可能です。ただし、鎮痛剤が効かない程に痛い場合は、病院で診察を受けることも考えてみて下さいね。
もっと生理期間中の頭痛について詳細を知りたい方は、下記のリンク先へどうぞ。
生理中におこる頭痛!タイプごとで治し方も違うので注意
貧血のような症状が続く、めまいと吐き気
生理期間中は、妊娠症状に似た症状も引き起こします。めまいと吐き気も例外ではなく、生理期間中に多い症状です。
ホルモンバランスが大きく乱れる生理期間中は、どうしても自律神経を乱したり、貧血や血行不良を引き起こしやすい時期です。その結果として、めまいを引き起こすことも多いのです。
また、生理期間中は経血のために子宮を収縮させるホルモンが分泌されますが、それは胃を収縮させる効果も同時に持っています。そのためホルモンバランスが乱れることで、過剰にそのホルモンが分泌されると胃を刺激し、吐き気を促します。
めまいも吐き気も、その根本的な原因がホルモンバランスの乱れにあることが多いため、同時にワンセットで襲ってくることが多い症状です。
もっと生理期間中のめまいと吐き気について詳細を知りたい方は、下記のリンク先へどうぞ。
生理貧血に注意!あなたのふらっとなる本当の原因から予防・対処を
便秘・下痢は生理期間中に起こりやすい症状
生理期間中の女性の身体は、とにかく様々なものを蓄える方向に変化しています。栄養も水分も例外ではありません。水分を蓄えようとする間は、便が硬くなりすぎて排出しにくい状況になってしまうこともあります。
また、生理期間中の不快な症状により食欲を減衰させ、食事量が減ってしまうことも珍しくありません。さらに慢性的な経血の結果、内臓機能も衰えていくことがあります。
その結果として、代謝機能が衰えて、排出という工程にまで内臓機能が持っていけない状況に陥ることで、便秘になってしまうことがあります。生理期間中に便秘になるのが多いのは、このような生理期間中の独特な身体の働きが原因のことが多いのです。
もっと生理期間中の便秘について詳細を知りたい方は、下記のリンク先へどうぞ。
生理で便秘になるのは女性ホルモンのせい!すっきり解消する方法3つ
また逆に、生理がくると便秘が治る、下痢になる、という女性も多く見られます。
これはプロスタグランジンというホルモンが経血を排出するために子宮と子宮周囲の内臓に影響し起こる身体の変化で、胃腸もその対象であることから起こります。
生理期間中には便秘が治る、または下痢になる、という方は、下記のリンク先へどうぞ。
生理で便秘が治るのはなぜ?生理がくると快便になるメカニズム
寝ても寝ても眠い!つよい眠気
人間は体温に左右される生き物です。生理期間中は、基礎体温が上昇しますが、それを下げようとする働きも引き起こります。人間は体温が下がると眠くなる生き物のため、この生理現象によって眠気を誘われます。
また、女性ホルモンの急激なバランス変化や、慢性的な経血のために貧血未満になっているせいで、常に身体に負担がかかり疲労感を与えられて眠気を感じることもあります。
さらに、生理痛を抑えるために鎮痛剤を服用している場合は、その副作用として眠気を感じている時もあります。
このように、生理期間中はあらゆることが眠気に直結している場合も珍しくありません。
もっと生理期間中の眠気について詳細を知りたい方は、下記のリンク先へどうぞ。
生理でひたすら眠い!つよい眠気の原因と4つの眠気対策
毎月嫌になる!肌荒れやニキビ
女性の肌の調子は、卵胞ホルモンのエストロゲンと黄体ホルモンのプロゲステロンという、二つの女性ホルモンにより左右されます。
生理期間中は特に女性ホルモンバランスの分泌量が変動しやすく、エストロゲンとプロゲステロンのバランスも乱れがちです。
その結果、プロゲステロンが増えすぎてしまった場合は皮脂の分泌量を増やしすぎたり、水分を余分に蓄えてしまうことがあります。必要以上に水分が取られた肌はカサカサになり、肌荒れやニキビを引き起こします。
生理期間中に女性の肌が荒れやすいのも、このように女性ホルモンが原因であることが多いのです。
生理期間中の肌荒れやニキビについては、下記のリンク先で詳しく説明していますよ。
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イライラ、突然泣いてしまう…精神的に不安定な心の症状
生理期間中はホルモンバランスの変化により、心身に変調をきたしやすい期間です。特に心身にストレスを溜めやすい場合は、精神的に不安定になることも多いのです。
鬱病のような症状や、やる気のない状態、情緒不安定になり突然泣いてしまったりイライラと怒りを感じたりと、精神的な症状も珍しくありません。
少しでもストレスを自分に感じさせないために、生理期間中だからこそ好きなことをしたり、嫌なことをなるべく回避するように行動してみてください。
ただでさえ辛い生理期間中なのですから、心身にストレスを溜めこみすぎないことが大切になります。
もっと生理期間中の精神的な症状の一例について詳細を知りたい方は、下記のリンク先へどうぞ。
イライラ!泣く!生理時期に襲いかかる情緒不安定の原因とは?
食べても食べても食べ足りない!食欲が止まらない
生理期間中は、普段に比べて食欲が増していくことがあります。もちろん生理期間特有の体調不良により、食欲が減衰する場合もありますが、多くの女性が食欲旺盛になっていくパターンが多いようです。
その原因が、女性ホルモンの変動により増加する黄体ホルモンのプロゲステロンです。プロゲステロンの分泌が盛んになる頃が、特に食欲のピーク時にあることが多いです。
この症状の厄介な所は、自分で決めたとしても食欲を我慢するとイライラになり、ストレスを生んでしまうことです。特に生理中は血糖値が減少したことで、甘いものや油ものに手を出したくなります。
生理期間中に食欲旺盛になっていくのは、生理現象として普通のことです。食べるのを無理に我慢するのではなく、太りすぎないようにドライフルーツを食べたり、一食を数回に分けて食べるという工夫を凝らして乗り越えるのもいいでしょう。
もっと生理期間中の食欲について詳細を知りたい方は、下記のリンク先へどうぞ。
生理前の食欲が止まらない!暴走をおさえる6つの方法
辛いときは、迷わず産婦人科に足を運ぼう
いかがでしたでしょうか?生理とは、今回紹介したように多種多様な症状が、肉体的・精神的にあらわれます。不規則な生活も、心身のストレスも、生理であらわれる症状をより悪化させる原因と成り得ます。
生理期間中の不快な症状であっても、なるべく鏡の前で微笑んで見せるなど、心身のストレス減少に務めましょう。そして、もし生理期間中にあらわれる症状に少しでも不安を抱くならば、産婦人科に足を運びましょう。
産婦人科は私たち女性にとっての強い味方です。症状が表現できず漠然とした回答になっても、スペシャリストの産婦人科医さんならば理解できる症状かもしれないのです。
これらの生理期間中の不快な症状に悩んでいるならば、まずは病院へ診断を受けに足を向けてみてくださいね。