生理前に胸が痛い!胸が張る原因と予防・解消する5つの方法

生理前になると胸が張って重くなる。もしくは胸に痛みが生じて、何をやるにしても集中できずにストレスを溜めてしまう。そんなことはないでしょうか?

実はこのような症状も「月経前症候群」の代表的なものの一つです。軽い症状から生活に支障を与える重い症状まで、胸の張りという一つをとっても様々な個人差があらわれます。

今回はこのような胸の痛み、胸の張りについて、生理前に胸が張ってしまう原因と、それに対する予防や解消方法の中から簡単なものを紹介します。

生理前に胸が張る原因は乳腺組織の授乳準備

そもそも生理とは、私たち女性の身体が妊娠するための準備として、身体を変化させる時期です。お腹に宿る赤ん坊の為に、快適に過ごせる環境へと身体を変化させていきます。

最近よく話題にのぼる生理痛などに紛れ込んでしまっていますが、お腹だけではなく、胸もまた大切な場所です。

もしも妊娠・出産を経験した場合には、母乳を出さなければならない大事な器官ですよね。そのため、生理前は妊娠に向けて身体が準備する場所として、胸もまた該当します。

人によっては痛いほど胸が張ってしまう理由は、乳腺が変化して乳腺内部の血管を広げたりすることで、搾乳に備える準備が始まるからです。

このように乳腺組織が変化していく過程で、全体的に胸が張っていきます。もちろん個人差がありますので、痛みを感じない人も多く、触ることでいつもと違うことを実感する女性も多いのではないでしょうか。

この時に胸が痛いと感じる女性は、もしかしたら神経が敏感になってしまっているせいかもしれません。

生理前になると、女性は女性ホルモンや自律神経の影響で様々な感覚がいつもより過敏になりやすいものです。その結果として、些細な変化や感覚もストレスに感じたり、痛みを生じさせることも多いのです。

例え痛みを感じてしまうのだとしても、胸の張りは妊娠を考える女性にとって後々の役割に通じる大切な過程です。いずれ宿り生まれる赤ん坊の為にも、生理前の胸の張りが搾乳の為の準備に取り掛かっていることを理解しておきましょう。

胸の張り方の違いで妊娠がわかる?

生理前に胸が張る症状の原因は女性ホルモンですが、その女性ホルモンを形成する中の「黄体ホルモン(プロゲステロン)」が強く影響しています。

黄体ホルモンは排卵が始まると排出量が増え、生理が始まると排出量が元に戻るように、一気に減っていきます。このようなホルモンの働きにより、胸が張りやすいのは黄体ホルモンが活発的な「生理前」なのです。

しかし胸が張るのは生理前によくある症状ですが、同時に妊娠の初期症状としても有名です。この生理前の胸の張りと、妊娠の初期症状で現れる胸の張りは、全く同じ理由による体の働きです。

同じ働きならば見分けがつかないと思われがちですが、実際には違います。生理前と妊娠初期の症状として、二種類の胸の張りも体験した女性の多くは、胸の張りに違いを感じるようです。

例えば、生理前の胸の張りでは、痛みを感じていて日常生活に支障をきたしていた女性も、妊娠初期の胸の張りは痛みがなく、大きく膨らんだような張りだったといいます。

これは妊娠したことで、実際に搾乳するために本格的に乳腺を変化させて、母乳の為に身体の機能を切り替え始めたからです。そのため、生理前に感じた胸の張りよりも、妊娠初期の胸の張りの方が大きく重く感じます。

この違いを覚えておくと、いつもとは違う胸の張りを実感することで、自分が妊娠したのではないかという疑いを持つことができます。

もしも心当たりがありいつもとは違う胸の張りを感じたのならば、妊娠検査キットなどの道具で調べたりしてみてくださいね。

胸の張りを予防・解消するための5つの方法

さて胸の張りは、女性にとって大切な身体の働きだと先述しました。しかし、月経前症候群に症状が数えられるように、胸の張りによる痛みで日常生活に支障が出ている女性もいます。

少しでも胸の張りを抑えて、痛みを予防したり、解消する方法はあります。もちろん効果に個人差がありますので、一度は試してみて自分に合う方法を見つめだすといいでしょう。

今回はその中でも、簡単な方法を紹介していきます。

【その1】身体を締め付けるような肌着をやめる

あなたは普段、どのような衣服や肌着を着ているでしょうか?特に生理期間が始まると、慢性的な経血によって血液不足が不足したり、血行不良になりやすい状態になります。

少しでもそれを緩和するためには、皮膚やその下の血管を締め付けるような衣装の着用をやめることです。特に女性にとって重要なブラジャーは、普段のものがきつく感じる場合は、胸が張ってしまうことでさらに強く締め付けられることになります。

胸にある乳腺は、毛細血管が張り巡らされており、それが発達することで胸が張ります。そのため、この毛細血管を絞めつけるようなきついブラジャーをしていて血行が悪くなると、胸の張りを強烈に感じたり、痛みが強くなりやすい傾向が生じてしまいます。

生理前に胸が張ってしまった時に、ブラジャーと触れるだけで痛いと感じたならば、まずいつも来ている肌着を変えてみましょう。締め付けたりするようなブラジャーは止めて、パッド付きのキャミソールなど、身体への締め付けが少ない肌着を来ましょう。

もちろん肌着だけではなく、生理前を含む生理期間中は、身体への締め付けが少ないタイプの物を着用しましょう。身体への締め付けが少なくなるだけでも、締め付けにより滞っていた血液がスムーズに流れます。

これだけでは不安ならば、胸を中心としてマッサージやストレッチを行い、血行を促進させるように身体を動かしてみてください。

この身体を動かすときに、動かしずらいと感じる肌着ならば、気が付かない内に身体を絞めつけている肌着かもしれません。変えてみるのもいいかもしれませんね。

【その2】猫背や肩こりが胸の血行を悪くしちゃう…姿勢を正そう

普段から姿勢が悪かったり、猫背になってしまう人や、慢性的な肩こりを持っている人は、胸のあたりの血行が悪くなりがちです。そのため、胸が張る時に痛みが生じやすくなっていることがあります。

まずは姿勢を正して、滞りがちな血液が胸へと流れるように意識してみましょう。特に猫背の人は、正しい姿勢を意識するだけで胸と肩がまっすぐになります。それだけでも、血液が胸に流れやすくなり、結果的に胸が張る時の痛みを予防することに繋がります。

この時に、血行をさらに促進するために、軽いストレッチを行うのも効果的です。

【その3】食生活の見直しを!脂肪分の多い肉類はできるだけ避けて

いつもは胸が張ったと感じることがないのに、急に胸が張るようになった。そう感じたら、まずは自分の食生活を振り返ってみてください。

好きなものを好きなだけ食べていて、偏った食生活や、栄養不足になっていたりしませんか?生理期間中は、ビタミンやミネラルなど血液を作るために必要な栄養が不足し、ホルモンバランスが崩れやすい期間です。

胸が張って痛みを感じる原因は、多くの場合が月経前症候群です。その原因は女性ホルモンバランスの乱れが最大の理由となります。

そのため、なるべく女性ホルモンのバランスを崩さないように、生理期間中にスムーズに働けるように、摂取する食べ物の栄養バランスを考えることは大切です。

特に脂肪分の多い肉類は、胸が痛い状態を引き起こしやすい食材としてあげられることが多い物です。生理前に肉類中心の食生活をしてしまった女性の中で、急に胸が張るようになったならば、特に注意しましょう。

逆に、生理前に食べたい食材として代表的なのは、大豆製品です。大豆製品に含まれている、女性ホルモンに似た「インフラボン」には、女性ホルモンのバランスを整える作用があると言われています。

大豆製品を最近食べていないと感じたならば、しっかりと食べておくと女性ホルモンバランスが崩れた時の、胸の張りに生じる痛みへの予防になります。

ただし、肉であれ大豆であれ言えることですが、何事もやりすぎには禁物です。全く食べないのも、食べ過ぎるのも危険です。栄養バランスを崩し、ひいては女性ホルモンのバランスを崩してしまいます。

胸の張りと痛みに対する予防としても、食事の理想は、過不足のない栄養バランスの取れた食事です。健康的な食生活を目指して、自分の食生活を見直してみましょう。

【その4】糖分やカフェインを控える

生理前の胸の張りが気になる人や、その痛みを感じやすく過敏になる女性は、糖分とカフェインの摂取を控えましょう。生理期間中は血圧の低下が引き起こることもあり、無性に甘いものを食べたくなることが多くなります。

しかし、その誘惑に負けて甘い物を食べ過ぎてしまうと、血糖値の変動が引き起こり、ホルモンバランスを乱れさせてしまいます。

また、カフェインは血管の拡張を促す作用があります。ただでさえ胸が張って痛い時にカフェインを摂取してしまうと、胸の毛細血管が拡張されることで、さらに痛みを増長させてしまいます。

ホルモンバランスの乱れも、血管の拡張も、どちらも胸の張りと痛みを強くしてしまう要素です。そのため、日常的に摂取している女性は、なるべく生理期間前にカフェインと糖分の摂取を控えるのが理想的です。

今は、ノンカフェインの飲料や、糖分控えめの商品も増えてきました。生理前の胸が張って痛むことが多いならば、これらのような商品を選んで買ってみてくださいね。

【その5】心身のストレスを解消する

胸の張りを含めて、月経前症候群の最大の原因としてあげられるのは、蓄積されていくストレスです。どれだけ対策を講じても、どれだけ対処をしたとしても、根本的な所から改善しなければ効果が半減してしまいます。

そのため、肉体的にも精神的にもストレスが溜まっていると感じている人や、頻繁に緊張してしまう人は、身体に溜まっていくストレスを解消していきましょう。

ホルモンのバランスとストレスは、密接な関係にあります。ストレスが溜まっているとホルモンバランスが崩れやすいため、できるかぎりストレスの少ない生活を心がけましょう。

特に、生理期間中は精神的にも不安定になりやすい時期です。ただでさえ胸の張りやその痛み、生理に関するままならないことにストレスを蓄えてしまう時期です。

規則正しい生活を心がけて、十分な睡眠をとり、趣味を満喫するなどして、自分なりに最適なストレスからの脱却と解消を見つけ出しましょう。

古くから、病は気からとも言います。まずは心を万全にしていきましょう。

我慢できなくなった時は、すぐに病院へ行きましょう

生理前の胸の張りは、そこに痛みが生じていたとしても、女性にとって大切な命を育むための身体の機能です。これは明確には止めてはならない身体の生理現象の一つなのです。

そのため、止めることも逃げることもできないならば、少しでも快適に過ごせるように行動しましょう。

普段の生活を見直して、少しでも負担になったり、悪化しそうなことはすぐに取りやめてしまいましょう!そして、生理期間中といえども快適に過ごせる環境作りを行ってくださいね。

そして、胸の張りが痛くて、もうどうにも我慢が出来ない。そう感じたならば、迷わずに病院に行きましょう。

胸の張りは、月経前症候群の症状の一つに数えられる程、悩んでしまう女性が多い症状です。我慢に我慢を重ねて、ストレスから症状を悪化させてしまう女性もいます。症状が重くなる前に、専門家に相談に行ってくださいね。

また、今回紹介したものだけではなく、数多くの予防と解消方法を試して効果がない場合も、不安に思ったら病院に行ってください。もしかしたら胸の張りやその痛みに紛れるように、胸に関する「別の病気」が潜んでいるかもしれません。

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