生理痛がない、2割の人たちが正常な月経をむかえられる理由

生理痛には個人差があります。布団の中から動けない程の痛みに襲われる人から、自分が生理であることを忘れるほど痛みもなくするっと終わる人まで、実に様々です。

近年では生理痛を紹介するメディアも増えました。そしてそれに伴い、生理痛がない人に不安が広がっています。「生理の時に痛いのが当たり前」という認識が広がっているのです。

しかし、その認識は間違いです。本来ならば生理は痛くなるものではないのです。

ここではそんな、生理痛がない人について紹介します。生理に痛みがないという人は、どんな人なのでしょうか。

本来、生理痛がないことが正常!なぜ生理痛は起きてしまうの?

そもそも生理で痛みが伴う人にはいくつか原因がありますが、中でも多いのが生活習慣の乱れです。近年、生理痛になる女性が多くなったのは、それだけ昔に比べて生活習慣が乱れているからなのです。

もちろん生活習慣だけではなく、体質が影響してしまう人や、他の病気が原因の人もいます。しかし割合としては、やはり体質よりも生活習慣の乱れから生理痛が重くなる人が増えているのです。

その証拠に、働く女性に関する実態調査を厚生労働省が行った時には、「生理痛を感じない」と回答した人が僅か21.6%でした。実に80%近くの女性が、生理痛で苦しんでいるのです。

(参考:働く女性の健康に関する実態調査結果 – 厚生労働省)

この調査結果からも分かるように、生理痛がないという人は今どき珍しい、女性として理想的な健康体を獲得したすごい人と言えます。

生理痛がないからおかしい。生理痛がないから変だ。生理痛を体験してみたい。そんなこと思わないでください。本当ならば、生理痛がないことが正常なのです。

生理痛の痛みの改善が叫ばれている現状こそが、不健康な女性が多くなった悲しい現実なのです。生理痛がないことを誇りに思ってください。

体質からくる生理痛

生活習慣の乱れではなく、体質から生理痛が起こる女性もいます。その原因として考えられるのは次の二つ。

  • 子宮口が狭い
  • プロスタグランジンの過剰分泌

子宮口が狭いのは、文字通りの意味です。子宮口が狭いことで上手く経血が出ず、結果として生理痛を重くしています。そのため、出産を経験すると子宮口が広がり、生理痛が軽くなったりとする人もいます。

こればかりは生まれた時に備わった体質です。先述したように出産など子宮口が広がる経験がなければ、改善が難しいでしょう。

もう一つのプロスタグランジンとは、子宮内膜で生成されるホルモンの名前です。このプロスタグランジンというホルモンは、子宮を収縮させることで血液を体の外に押し出したり、痛みを感じさせやすくする働きを持っています。

生理中は女性ホルモンのバランスが乱れがちです。それに引きずられる形でプロスタグランジンが過剰に分泌されると、生理痛の痛みが強くなります。

これもまた、ホルモンのバランスが乱れやすい体質の人にとっては、難敵でしょう。

生理痛がない人の特徴

生理痛のない人の特徴は、簡単に言えば生理中でもホルモンバランスが整っており、生活習慣が乱れておらず、健康的な生活をしているということが特徴です。

具体例としては下記のとおりです。

  • 規則正しい生活
  • ストレスを溜めていない
  • 栄養バランスの良い食生活
  • 適度に運動をしている
  • 身体が温かい
  • 十分な睡眠をとっている
  • 喫煙をしていない
  • 子宮に関する病気を抱えていない

このように、健康的な生活をしている人の特徴こそ、生理痛がない人の特徴とぴったり合います。つまり、健康的な生活をしている人は、生理痛がそれほどひどくないか、全くない人が多いということです。

逆に言えば、規則正しく生活しておらず、ストレスをいっぱい溜めて、栄養の偏った食生活で日々を過ごす。ついでに運動不足と睡眠不足の日々を過ごし、喫煙していて冷え性でもある人は、生理痛が酷くなります。

さらに生理痛がひどいということは、「月経困難症」という子宮や卵巣、女性ホルモンに関する病気の可能性があります。日常生活に支障が出るほどに痛い生理痛ならば、立派に病気です。足掻くのをいったん諦めて、素直に産婦人科に行きましょう。

つまり、生理痛が酷い女性の多くは、大なり小なり典型的な不健康生活を行っているということですね。

そして、生活習慣からくる生理痛は改善出来ます。ストレスをためないようにして、規則正しく健康的な生活を先ずはしてみましょう。

突然、生理痛が無くなった時は要注意

先月まで生理痛が酷かったのに、今月に入ってから急に生理痛が無くなったという場合は、「無排卵月経」という排卵障害の可能性があります。この症状は不妊の原因にもなる、子宮の病気の一つです。

後々の自分の健康的な未来のためにも、突然生理痛が無くなった場合は、医師に相談するために産婦人科に行きましょう。

目指せ、生理痛ゼロの維持!

生理痛の有無は、ホルモンのバランスや生活習慣、そして体質が影響します。この中でどうしようもない体質以外が理由ならば、重たい生理痛を改善することができます。

その為にもまず、ストレスを溜めることなく、規則正しく健康的な生活をしてください。

辛く苦しい生理痛がないことこそ、あなたが健康的な生活を行っている証です。うんうん生理痛に苦しむ人の方が不健康なのです。

生理痛がなくて不安に思うのではなく、自分は健康なのだと胸を張ってください。そして生理痛がない状態を維持できるように、これからも健康的な生活をしてくださいね。

一方で、生理痛がつらいと言う人は、身近に生理痛がない人を発見したら、その人が普段どのように健康的な生活をしているのかを聞いてみるのもいいでしょう。生理痛と無縁な生活をしている人から、学べることはたくさんあります。

生活習慣で改善できる部分は改善し、改善が難しい体質については医師や専門家からアドバイスを受けたりする手もあります。少しでも生理痛で苦しむ期間を減らして、健康的で快適な生活を手にするために頑張りましょう!

生理痛がない人は、再三言いますが、その状態を維持できるように頑張ってくださいね。

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