生理中におこる頭痛!タイプごとで治し方も違うので注意

世の中に頭痛は数あれど、女性だけに襲ってくる頭痛があります。それこそが生理痛からくる頭痛です。

あの独特の苦しみと痛み、ただの頭痛だと男性に思われる歯痒さ、例え似ていても違うんだよと叫びたくなる感情…。生理を理由とする女性特有の頭痛は、やはり女性しか理解できないものです。

ここではそんな生理痛からくる頭痛を緩和する、少しは軽くする。そんな方法を紹介したいと思います。

月経から逃れられない女性の性。少しは快適に生活するためにも、情報源の一つにしてください。

生理中に襲い掛かる、代表的な頭痛の2種類

頭痛には、条件や原因、タイプによって種類があります。

生理中に私たちに襲い掛かる頭痛にも、実は種類があるのです。最も多い頭痛は突発的なものではなく、生理がくる度に繰り返し襲ってくる慢性頭痛です。

さらに慢性頭痛の中でも代表的なタイプとして、次の2つがあります。

  • 月経関連偏頭痛
  • 緊張型頭痛

【月経関連偏頭痛とは】女性ホルモンの影響で起こる

「月経関連偏頭痛」とは、女性ホルモンの影響で起こる頭痛です。正確に言えば、女性ホルモンの中にある卵巣ホルモンと言われるエストロゲンの分泌量が影響して、結果的に頭痛になります。

女性には生理が存在し、其々に個人差はあれども健康ならば生理が継続して起こる周期があります。それに連動して、女性ホルモンの分泌量は大きく変動します。

特に排卵後や生理が開始する直前に、女性ホルモンの分泌量は大きく変動し、結果的にその分泌量は急激に低下します。

この急激に分泌量がアップダウンすることが、女性ホルモンの乱れを促して「月経関連偏頭痛」になる原因の一つです。

もう一つの原因として、脳内物質の「セロトニン」の量が減少してしまうことが影響します。

女性ホルモン(エストロゲン)には、セロトニンの合成を促す作用があります。女性ホルモンが乱れると、その合成を促す作用も低下してしまい、結果的にセロトニンが不足してしまいます。

実は、セロトニンという物質には、血管を収縮する作用があります。ただでさえ生理中は、女性は出血している状態が続いている期間です。血管の収縮と拡張は、身体にとって急務ともいえる大切な大仕事の真っ最中です。

しかし、その血管の収縮を担当するセロトニンが減少するということは、血管の調整が上手くいかないことを意味します。収縮が低下した血管は、通常よりも血管を拡張する力の方が大きくなってしまいます。

これにより血管に隣接する神経が刺激されて、頭痛という痛みとして現れます。

この女性ホルモンの分泌量を切っ掛けとして、セロトニンが減少する一連の変化も、「月経関連偏頭痛」になる原因となるのです。

【緊張型頭痛とは】精神的・肉体的なストレスや疲労で起こる

「緊張型頭痛」は、筋肉の緊張により起こる頭痛です。「緊張型頭痛」に多い原因として、精神的・肉体的なストレスや疲労により、筋肉が緊張で凝り固まることが挙げられています。

筋肉が緊張で固まると、筋肉の中の血流が正しく流れなくなり、老廃物が溜まってしまいます。この老廃物が溜まることで、神経を刺激されて痛みを生み出し、頭痛として身体に現れます。

「月経関連偏頭痛」に関係なく男女ともに起こりうる頭痛の一つですが、生理中の女性はとにかく肉体的・精神的に多大なストレスを感じています。

普段はストレスに強い女性でも、生理中はどうにもならずに「緊張型頭痛」になってしまう人も多いのです。

生理中におこる二つの頭痛の違い

上記にて紹介した二つの頭痛には、明確な違いがあります。

月経特有の影響により頭痛か、日常的に起こりうる頭痛か、という状況の差も違いの一つです。しかしそれ以外にも、痛み方に違いがあります。

月経関連偏頭痛の痛み方 緊張型頭痛の痛み方
ズキンズキンと血管が脈打つようなリズムある痛み
頭を動かすと揺れているように痛みが増す
持続時間が長い
首筋や頭全体が何かに締め付けられているような痛み
頭を動かしても痛みが響かない

「月経関連偏頭痛」は、ズキン・ズキンと血管が脈打つようなリズムある痛みが特徴的です。また出血している状態にも影響していますが、頭を動かすと揺れているように痛みが響き、痛みが悪化します。

そのため、動きたくないという考えが強くなります。悪化させないためにも、無理に動かない方がいいでしょう。

また、通常の頭痛よりも持続時間が長いのも特徴です。

さらに頭痛に付属するように目がチカチカしたり、吐き気を伴ったり、重度の人なら倒れてしまうこともあります。まさに踏んだり蹴ったりです。

生理周期と照らし合わせた時に、このような痛みの頭痛がある場合は「月経関連偏頭痛」の可能性があります。

しかし照らし合わせた結果、生理周期と関係がない場合は、頭痛の陰に隠れている病気があるかもしれませんので、病院に行きましょう。

対して「緊張型頭痛」は、首筋や頭全体が何かに締め付けられているような痛みが特徴的です。他にも人により重い鈍痛を感じます。

また「月経関連偏頭痛」とは異なり、頭を動かしても痛みが響かないことも特徴でしょう。筋肉の緊張が関係していることもあり、首や肩などの凝りを伴うことも多いです。

生理中に頭痛が伴う症状が出る人は、自分がどちらの頭痛なのか判断してください。それにより、あなたの頭痛を緩和する方法に違いが出ます。

この二つの頭痛は、状況が異なれば痛み方も違います。つまり、緩和するための対処方法が異なるのです。

頭痛は、頭に現れる痛みと一概に言っても、間違えた対処方法を行うと悪化してしまうことがあるので、軽く思わずに十分に注意してください。

生理中の頭痛を和らげる緩和方法!冷やす?温める?

「月経関連偏頭痛」の痛みを和らげるには、血管への効果を重要視する必要があります。対して「緊張型頭痛」の痛みを和らげるには、血流が正しく流れるための効果を重要視する必要があります。

つまり、「月経関連偏頭痛」に効果的な緩和方法は、血管を収縮させて過剰な血流を阻害することが必要です。この方法は、「緊張型頭痛」にとって悪化する毒になりかねません。

逆も同様です。「緊張型頭痛」は血流の流れを正しく流すために、つまり筋肉のこりを解して血流を活発化する必要があります。それは血管が拡張したことで、過剰に血流が動いている「月経関連偏頭痛」にとって、悪化させる方法になります。

このお互いの緩和方法が毒になる関係上、先ほど紹介したようにあなたの頭痛がどちらか知ることが第一段階です。

ここでは、次の第二段階について紹介します。二つの頭痛に直接的に作用する緩和方法と、どちらにも使える慢性頭痛に対する緩和方法です。

数ある緩和方法の中から、初心者でもできる簡単なものを選びました。参考にしてください。

月経関連偏頭痛に対する直接的な緩和方法は「冷す」

先ほど紹介したように、「月経関連偏頭痛」による頭痛の症状を緩和させるには、過剰な血流の流れをなるべく正常に戻す必要があります。拡張した血管を、少なくなっているセロトニンの代わりに収縮することが大切です。

そのため最も簡単な対処方法は、痛む部分を冷やすことです。氷枕や保冷剤、冷やしたタオルなどを脈打つ場所を中心に当てて、拡張している血管を収縮させることで、血流の流れを抑えましょう。

光を見たり、音を聞いたりすることで、脳が活性化して頭痛が悪化することもあります。冷やすときは、暗く静かな部屋で安静にして、精神的・肉体的なストレスを与えないように過ごしましょう。

緊張型頭痛に対する直接的な緩和方法は「温める」

「緊張型頭痛」による頭痛の症状を緩和させるためには、血流の流れを活発化させる必要があります。つまり先ほどとは逆に、痛む部分を温めることになります。

そして痛む部分を直接的に温めたならば、その痛みに繋がる首や肩の筋肉の凝りも解すために温めましょう。温かい蒸しタオルやカイロを痛む場所に当てて、留まっている疲労物質を血液で流してしまいましょう。

筋肉を解すストレッチやマッサージ、全身を温めることができる入浴など、ほかほかに温まると効果的です。

慢性頭痛に対する緩和方法

もしも覚えるならば、冷やす「月経関連偏頭痛」と、温める「緊張型頭痛」と覚えるといいでしょう。もしも逆に覚えてしまうと、悪化させる未来しかないので気を付けてください。

では、症状に対する直接的な緩和方法以外にはどんな方法があるのでしょうか。初心者でも導入しやすい慢性頭痛に対する簡単な緩和方法は、下記に記した三通りです。

  • 市販の鎮痛剤で止める
  • 体質改善のためにサプリ・漢方を飲む
  • お気に入りのアロマを使う

辛いときは市販の薬局にある鎮痛剤を飲むのもいいでしょう。しかし人によっては効果がなかったり、悪化させてしまうことや、別の病気に気付きにくくなるというデメリットもあります。

もしも飲むときは鎮痛剤の説明文をよく読み、既に飲んでいる薬があるならば、最寄りの医師や薬剤師の方へアドバイスを求めると万全です。

同様に、体質改善のためのサプリや漢方も同じです。生理中の頭痛を改善するために、これらを生活に取り入れることは、悪いことではありません。

しかし個人差が強く出るので、鎮痛剤同様に説明文をよく読み、できるならば専門家に相談するといいでしょう。

そしてお気に入りのアロマを用いて、香りを取り入れるアロマテラピーは初心者でも手が出しやすい手段です。今どきはアロマも多様化し、頭痛やストレスに効果がある香りも販売されています。

ただし、香りに対する趣向は個人差が強く、香りでストレスを感じてしまう人もいます。そのような人の場合は、生活にアロマを取り入れることをやめた方がいいでしょう。

生理中の頭痛に対する緩和方法に大切なのは、いかに自分にストレスなく、継続することに対して抵抗感を感じないかです。

自分によく合う緩和方法を見つけ出して、痛みが酷い時には対処できる用意をしてくださいね。

生理痛が辛いなら、勇気を出して病院へ!

生理中の頭痛は、月経前症候群と呼ばれるPMSの症状に数えられています。月経からくる女性の体調不良は、全てPMSに属すると言っても言い過ぎではないのです。

つまり月経前に体調を崩すことは、現代医学において病気の一つとして数えられているのです。日常生活に支障があるほど、生理中に激しい頭痛が襲ってくるならば迷わず病院へ行きましょう。

そうは言っても、中々行けないことも事実です。産婦人科など、女性関係の診療場所には独特の空気があります。それは診療所からくる雰囲気だったり、威圧感ともいえる自分の中から沸き起こる抵抗感です。

それでも、生活に支障が出てしまうほどに辛いなら、これからの自分の身体のためにも勇気を出して病院へ行きましょう!

ただ頭痛がするだけでも、受診する資格はあります。たかがこの症状でと思わないで、生理中に発生する頭痛だからこそ病院に行くんだ!という気持ちで赴いてください。そこに行く女性を、誰も怒る人はいません。

あなたに襲い掛かってくる生理中の頭痛を緩和させられるのは、あなただけなのです。しかしあなたは専門家ではありません。それをよく考えて、生理中の頭痛の痛みを緩和させる、最もあなたに適した方法をいち早く手に入れてくださいね!”

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