自分でできる、生理痛を緩和するマッサージまとめ
マッサージは、手でかける圧力によって血液やリンパを押し流したり、硬くなっている筋肉をほぐして神経の圧迫をとったりする効果があります。
そのため、肩こりや腰痛、むくみの解消などにはよく使われていますよね。
生理痛の緩和にもマッサージはおすすめです!ただ、生理痛そのものは子宮が経血を押し出すために必要な現象なので、マッサージで完全に痛みをなくすことはできません。
マッサージの役割は、冷えや筋肉のこりによって滞った血行を改善し、必要以上に強くなっている生理痛をやわらげることです。マッサージだけで毎月頼っていた鎮痛薬が不要になる人もいるくらい、けっこう効いてくれますよ。
是非、生理痛の緩和にマッサージを活用してみてくださいね。この記事では、手軽で簡単なマッサージの方法を紹介しています。
リラックスタイムに行いたいハンドマッサージ
生理中は、子宮のある骨盤内の血行が滞って冷えやすいので、下腹部痛が強くなったり、腰痛を伴ったりしがちです。
痛みの強さや症状のあらわれ方は人それぞれですが、生理中にお腹や腰のマッサージをすると骨盤内の血行が促進され、生理痛や腰痛が楽になります。
セルフマッサージは簡単なので、リラックスタイムに気軽にお試しください。
生理痛を緩和するお腹のマッサージ1.
下腹部を手のひらで優しくマッサージします。
- お腹のマッサージ
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- 下腹部(へそから3~5cmくらい下)に両手のひらを当てる
- 時計回りに、大きな円を描くようにやさしくマッサージする
3分くらいマッサージするのが効果的です。便秘の時にするマッサージや腸揉みのような強い押し方は避けます。
生理痛を緩和するお腹のマッサージ②
口コミで「効果あり」と拡散されているマッサージ法です。
- お腹のマッサージ
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- 仰向けに寝て、息を吐きながら手で痛い所をゆっくり押し込む
あばら骨の下、へその下、左右の腰骨(腸骨)の所を特に揉んで筋肉をほぐすと、痛みが軽減されやすいそうです。 子宮の真上を押すのは避けた方が良いもかもしれませんね。
生理痛を緩和する腰のマッサージ
仙骨(お尻の割れ目のすぐ上にある骨)の周辺をマッサージすると、腰の血行が良くなって生理痛や腰痛がやわらぎます。
- 腰のマッサージ
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- 仙骨からウエストに向かって手でやさしく上下にさする
仙骨の上には腰痛、冷え症、生理痛に効くツボが並んでいるので、効果的に生理痛をやわらげることができます。
生理痛を緩和する鼠径部のマッサージ
鼠径部(そけい)とは、股の付け根のこと。パンティライン(ショーツのゴムが当たる部分)です。
鼠経部にはリンパが流れていて、ここをやさしくマッサージすると滞りがちなリンパの流れがスムーズになるので、足腰の血行が促進され生理痛や足腰の冷えがやわらぎます。
- 鼠径部のマッサージ
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- 座る、または仰向けに寝て、マッサージしやすい幅に両足を広げ、膝を曲げる
- 鼠径部を外側から内側に向かって1~2分ほどさする
ゴシゴシこするのではなく、軽い力でゆっくりさすります。手の動きは、往年の一発ギャグ「コマネチ!」を真似すると、いい感じです。(ご存じない方は検索してみてくださいね。)
どうしても下着の締め付けで血液やリンパが滞りやすい場所なので、普段からマッサージしておくのも、生理痛や冷え性対策に良いと思います。
生理痛を緩和する足のマッサージ
生理中は足が冷えてむくんだり痛みを感じたりすることもあります。足をやさしくマッサージすると、重力で溜まった血液やリンパが流れ、むくみが改善されるほか、血行が促進されて冷えが取れ、痛みや筋肉のこわばりがやわらいで楽になります。
- 足のマッサージ
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- 座って膝を立てる
- 足首のすね側とふくらはぎ側をそれぞれ手でつかむ
- 足首から太ももにかけて手を引き上げながらさすっていく
血液やリンパを流すような気持でさするのがポイントです。足には婦人科系のツボが集まっていて、マッサージすると生理痛や生理不順の改善に効果があります。
また、ふくらはぎは「第2の心臓」と呼ばれ、血液を押し出すポンプの役割があるので、ふくらはぎをマッサージすると血行が促進されて足腰が温まり、生理痛の緩和に役立ちます 。
ハンドマッサージする時のポイント
マッサージは手軽に衣服の上から行っても良いですし、お腹や腰のマッサージは、オイルを使って肌を直接マッサージすると、より効果も高まります。
オイルを使ったほうが良いのは、手と皮膚が乾燥していると摩擦が大きくなるので、不快感をおぼえたり、生理中でデリケートになっている皮膚が荒れたりしやすくなるためです。
マッサージ用のオイルは、ボディオイルなどの手に入りやすいスキンケア用のもので良いです。
効果を高めたい時は20~30mlあたりに精油(エッセンシャルオイル)5滴ほどをブレンドするのもおすすめです。
アロマオイルはお好みの物を使うとリラックス効果が高まります。生理痛に対して鎮痛作用のある精油は「カモミール」「クラリセージ」「ローズ」など。成分が鼻腔や皮膚から体内に入ることで、穏やかに痛みを鎮静してくれます。
また、マッサージをする時は、必ず手を温めてくださいね。冷たい手でマッサージしても触られた部分が温まりにくいためです。
その場ですぐに手を温かくするには、手のひらを10~20回くらいこすり合わせるのがおすすめ。手がかじかむ時に無意識にすることの多い仕草ですね。摩擦の熱ですぐ温かくなります。
手の先が極端に冷えやすい人、冬場で手が温まらない時は、お湯につけたりカイロを握るなどして温めるのも良いでしょう。
かかとのマッサージで生殖器官に関連する反射区を刺激
自分でできる足裏マッサージの中にも、生理痛に対応したものがあります。
「リフレクソロジー(反射療法)」では、足の裏にそれぞれの器官や臓器に関連した「反射区」があり、刺激することで弱っている器官や臓器の機能を高めることができるとされています。 東洋医学による「ツボ指圧」とは、また別の療法です。
生理痛、生理不順など女性の生殖器官を反映している場所はかかとなので、生理痛のある時にかかとを刺激すると生理痛を和らげる効果が期待できます。
サロンで受けるリフレクソロジーは、じっくり時間をかけて順に反射区を刺激して老廃物の排出を促進させ、弱った器官の機能を高めるものですが、こちらでは生理痛の緩和を目的とした簡単なセルフケアを紹介しておきます。
- 生理痛を緩和するかかとのマッサージ
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- 「土踏まず」を押す。次に小指側のかかとに向かって押していく
- かかとからくるぶしにかけ、押したり、揉んだり、こぶしで軽く叩いたりする
- もう一度1を行なう
- 足首からふくらはぎに向かってやさしく揉み上げる
メインのマッサージは2です。1と3は、泌尿器官に関係する反射区を刺激して、老廃物の排出を促進させるマッサージ、4はリンパと一緒に老廃物を流すマッサージです。
かかとをトントン叩いたり揉んだりするだけでも気持ちが良いですが、生理中はむくみやすいこともあり、老廃物の排出を促進させた方がより不快感がやわらぎやすいと思います。
それから、何もしていないのにかかとが痛くなる人、かかとを押すと不快な痛みを感じる人は、ホルモンバランスや血行に何か問題があるかもしれません。
私も実際に、生理に関連した不調でかかとが痛くなることが多いです。立った時、歩く時にかかとに鈍痛が起こります。
最初は原因不明で、不思議に思っていたのですが、かかとの痛みがある日は、決まって生理痛が始まる時か不正出血の腹痛がある時にリンクしていることに気づきました。「反射区って本当に存在するんだな~」と痛感した実体験です。
あぐらをかいて股関節をほぐし骨盤内の血行を促進
こちらは、マッサージというよりもストレッチになるのですが、あぐらは生理痛や冷えの緩和にははずせないポーズなので、紹介しておきたいと思います。
生理痛を感じやすい人は、股関節が硬くなって下半身の血液やリンパの流れが滞り、足腰が冷えやすくなっている可能性があります。
そこであぐらをかいて股関節を柔らかくほぐすと、股関節の周辺にある筋肉のこわばりもほぐれて血管やリンパの圧迫が取れ、血の巡りが良くなって足腰がポカポカと温かくなります。同時に骨盤内のうっ血も緩和されるので、次第に生理痛が楽になっていきます。
- あぐらの姿勢による股関節のほぐし方
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- あぐらをかいて、両足の足の裏をくっつけるようにして座る
- なるべくかかとを体にひきつけ、自然な感じで背筋を伸ばす
- かかとを持って上半身をゆっくり左右に揺らす
体の力を抜いて、ゆらゆらと気持ち良い程度に行いましょう。体の硬い人が行うと、けっこう痛くて「いたたた!」と悲鳴を上げてしまうポーズです。
柔軟体操の股割りが目的ではないので、強制的に力をかけてはいけません。あぐらをかいたり股関節をほぐしたりするのが痛くてできない人は、できる範囲で軽めに行いましょう。
無理をすると生理痛や腰痛が強くなったり、股関節や足腰の筋肉を傷めたりする可能性があるので注意してくださいね。
座ったまま腰をゆらして骨盤内の血行促進
こちらも手を使ったマッサージではありません。職場や学校で急にお腹が痛くなってきた時などにおすすめ。周りの人にばれずに生理痛をやわらげることができます。
- 腰を揺らして血行促進
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- 座ったまま、骨盤を立てて自然な感じで背筋を伸ばす
- 体の力を抜いて、腰を小さく左右にゆらし続ける
しばらく続けるとお腹や腰が楽になってきます。猫背になるとうまくいかないので、骨盤の位置を意識して背筋を伸ばすのがポイントです。
生理中にマッサージをする時の注意点
マッサージは、大きな副作用をもたらすことの少ない体にやさしい療法ですが、生理中は体調がデリケートになっているので、マッサージをする時はいくつかの注意したいことがあります。
まず、生理中は強い刺激を与えると体に負担がかかってしまうので、サロンで受けるような本格的なマッサージは控えるということです。
肌も敏感になっているので、力を入れてこすったりさすったりするのも良くありません。生理中は、体に負担のかからないマッサージを短時間にとどめて行うようにしましょう。
また、マッサージをすると血行が促進されて経血の量が増える場合があります。
生理痛がおさまり気分が良いようなら問題ありませんが、生理痛が強くなったり気分が悪くなったりした場合は、すぐマッサージを中止して安静にしてください。
治らないようならば念のために婦人科を受診して医師に相談することをおすすめします。マッサージの刺激で出血が多くなる理由に、子宮筋腫や子宮内膜症など子宮の疾患が隠れている場合もあるためです。
このように生理中は本格的なマッサージはあまりおすすめできないことから、短時間で体に負担をかけずに生理痛を緩和するマッサージ法に特化して紹介いたしました。是非参考にしてみてください。