【体温を上げる方法】女性はかわれる!体温を上げるメリット8つ

若い女性や子どもの間には、平熱35℃台の「低体温」と呼ばれる人が増えています。なかには平熱が34℃台しかないという人もいるようです。

といっても、平熱が低くても日常生活は普通に送ることができ、特に自覚症状もないため、体温の低さに気づかず過ごしている人も少なくありません。

平熱が低い女性はホルモンのバランスが乱れて不調が起こりやすくなるので、低体温をそのままにしておくことは禁物。

一方、体温を上げるとからだの調子が全体的によくなることがわかっています。体温を上げたほうがよい理由、女性が体温を上げることで得られる8つのメリット、体温を上げる方法をお伝えいたします。


最も健康でいられる体温は37.0℃!でも現代人は低体温化している

ヒトの理想的な平熱は、36.5~37℃くらいです。

また、女性は生理周期によって低温期と高温期があり、基礎体温は低温期で36.3℃前後、高温期で36.7℃前後、低温期と高温期の体温差は0.3℃以上のメリハリのある状態が理想とされます。

1957年に10~50歳の男女の体温を調査したところ、その平均体温は36.89℃前後となっていました。その結果を用いて、日本人の平均的な平熱は36.89℃といわれ続けています。

でも「私の平熱はもっと低い」「基礎体温はそこまで上がらない」と感じた女性も多いのではないでしょうか。

そうなのです。日本人の体温は少しずつ低くなってきていて、現代人の平均体温は36℃前半くらいではないか、と考えられています。しかし、ヒトの最も理想的な体温は「深部体温が37.0℃」のときだといわれます。

深部体温は体内の深いところの温度で、脇の下で測る体温とは数値が異なります。深部体温は一般に正確に知ることができませんが、耳の中で測る体温が一番近く、体外の環境に関係なく36~38℃台に保たれています。

なぜ37.0℃が理想なのかというと、酵素や免疫のはたらきが最も活性化され、各器官のパフォーマンスが高まる温度だからです。体温が37.0℃から離れていくほど、からだの機能はダメージが起こりやすくなります。

ただ、体温は時間帯や活動、気温などによってすぐ変化するため、平熱より1℃以内の狭い範囲で体温が上がったり下がったりすることは問題ありません。

問題なのは「いつ測っても35℃台」「体温が36.5℃まで上がったことがない」というように、あきらかな低体温の人です。

低体温の人はさまざまな機能が低下しやすくなるため、体温を上げる対策がすすめられます。

そして深部体温を37.0℃くらいに固定することができるようになれば、私たちが本来持っている健康な状態を維持することができます。女性の場合だと、体温を上げることで次に挙げる8つのメリットが期待できるようになります。

  1. 生理周期が正常になる
  2. 冷え症が改善される
  3. 太りにくくなる
  4. 免疫力が高まる
  5. 肌の調子がよくなる
  6. 脳の機能が高まる
  7. 妊活もスムーズに
  8. 男性にもてやすくなるらしい

体温を上げると具体的にどのようなメリットが得られるのか、ひとつずつチェックしてみましょう。

1.女性ホルモンのバランスが整い、生理周期が正常になる

体温を上げると、女性ホルモンがスムーズに分泌され排卵や生理が正常に起こるようになります。

女性ホルモンの分泌をコントロールしているのは脳の視床下部、女性ホルモンを分泌しているのは卵巣です。

体温を上げると視床下部と卵巣の連携がスムーズにはたらくようになり、ホルモンバランスが整うことで生理周期が正常に導かれるようになります。

もしも体温が低くなると女性ホルモンの分泌がスムーズに行われなくなり、生理周期が乱れやすくなります。たとえば、次に挙げるような研究結果も発表されています。

立教大学院短期大学で、学生を対象に基礎体温を70日間継続して測定する調査をおこなったところ、その結果から月経周期の長さは基礎体温に関連していることがわかりました。

正常な月経周期(25~38日間)の人の平均は36.18±0.32、月経周期が25日以下または39日以上の人の平均は35.97±0.35で、基礎体温が低いと月経周期が長くなる傾向が認められました。

(参照…立教女学院短期大学 楠原 慶子氏「女子大学生の基礎体温と日中体温、月経周期との関連性」)

生理不順の人、生理周期が短い、または長いという人は、基礎体温を測って、体温が低めになっていないかチェックしてみることをおすすめします。

2.冷え性が改善され、冷えに伴う症状が軽減する

体温が高い女性は、熱を十分に作り出してからだを温めることができているので、冷え症に縁のない体質になります。

そして、からだが冷えなくなることで、冷えがまねく生理痛、腰痛、頭痛などの不調を予防することもできるようになります。

体温が低い人は、筋肉や内臓が冷えてこわばり、周辺の神経が圧迫されるので痛みを感じやすくなります。特に生理中に冷えると生理痛が強くなってつらいので、生理痛のある人は冷えには注意が必要です。

3.基礎代謝が高まり、太りにくくなる

体温を上げると「基礎代謝」が高まって脂肪が燃焼されすくなるので、効率のよいダイエットができるようになります。

「基礎代謝」というのは、何もせずただ寝ているときに消費される、生命の維持に必要最低限なエネルギー代謝のことです。

一般に、エネルギー量は筋肉量やからだの体表面積に比例して多く必要になるもので、女性より体が大きく筋肉量の多い男性のほうが基礎代謝量は高くなっています。

また、エネルギーは皮膚表面からの放熱によって大量に消費されるため、体温が高い人ほど皮膚表面からの放熱量も多くなり、体温が1℃高くなるにつれ基礎代謝量も13%アップします。

基礎代謝量が多いと運動したときに体脂肪が燃焼されやすいだけでなく、何もしていないときにもエネルギー消費量には差が生まれます。

たとえば、平熱が35℃台の人と36℃台では、同じように夜中に睡眠をとるだけでも、すでにエネルギーの消費量に13%の違いが出るのです。体温が高いと、何もしていないときですらダイエットに有利になるのですね。

また、女性は、太り過ぎると卵巣機能が低下して無排卵や無月経が起こりやすくなるので、健康のためにも、適正な体重を心がけることが大切です。

女性ホルモンのバランスが整い正常な月経周期がおとずれやすいのは、BMI値が19~25に該当する体重だとされています。BMIは体重(kg)を身長(m)の二乗で割った値です。BMI値が26以上の人はダイエットを心がけましょう。

4.免疫力が高まり病気にかかりにくくなる

体温が上がると免疫力が高まり、感染症やがんなどの病気にかかりにくくなります。

私たちのからだに備わっている免疫は、体内に入ってきたウイルスを駆除したりがん細胞を排除したりして、さまざまな病気から身を守る役割があります。

顆粒球やリンパ球など免疫システムを受け持つ「免疫細胞」は、深部体温が37.0℃くらいのときに最も活性化されます。そのため、病気を予防するためには、平熱を36.5~37.0℃に保つことがすすめられます。

女性は、ホルモンバランス変動で体温の下がる期間がありますが、低温期でも35℃台まで下がらないことを目標にしたいです。

がんといえば、女性は40代以上で発症リスクの高まる乳がん・子宮がん・卵巣がんも心配です。

若い女性はがんの発症リスクが低いのですが、低体温が改善されないと将来のがんの発症リスクを高めてしまう可能性があるので、若いうちから体温を上げて免疫力を高めておくことをおすすめします。

5.新陳代謝が高まって、肌の調子がよくなる

体温が上がると新陳代謝が活発になり、肌の調子がよくなります。新陳代謝とは細胞の生まれ変わりのことで「ターンオーバー」とも呼ばれます。

体温が上がるとき、血行が促進されるので血液はたくさんの酸素や栄養を細胞に送ることができます。

すると新陳代謝が活発になり、ダメージを受けた古い細胞がはがれて新しく健康な細胞に生え変わりやすくなるので、肌荒れ、ニキビ、シミなどを予防し、透明感のある肌が保てるようになります。

また、顔の血色もよくなり、ほんのりピンクで健康的な美しさがひきたつようになります。髪の毛や爪も栄養が行き届いてツヤツヤするでしょう。体温が高いと美容の面でも、よいことづくめなのです。

6.脳の血流が増えて脳の機能が高まる

体温が上がるとき、全身の血行が促進され、脳の血流量もアップします。すると、集中力、判断力、記憶力など脳の機能を高めることができるので、勉強や仕事もよくはかどるようになります。

7.赤ちゃんが欲しくなったときに妊娠しやすくなる

体温が上がると生殖機能がスムーズにはたらき、女性が赤ちゃんを授かりたいときに妊娠しやすくなります。

体温が高いと、卵巣の機能が高まって排卵日に質のよい卵子がきちんと排卵されるようになります。

また受精卵は、深部体温が37.0℃くらいのときに着床しやすいので、排卵後におとずれる高温期には基礎体温が37.0℃近くまでしっかり上がっていると、妊娠が成立しやすくなります。

できれば、結婚して妊活を始めるときになってから体温を上げる努力をするよりも、結婚前から体温を上げて卵巣の機能を高めておくことがすすめられます。

結婚前の若い女性でも低体温で卵巣機能が衰えると、卵巣や卵子の老化が起こりやすくなって将来の不妊症をまねきやすくなるので、基礎体温を測って低体温になっていないかチェックしておきたいですね。

8.ポカポカ温かい女子は男性にもてるらしい!?

最後に、とても気になる情報をひとつ。女性は、体温の高いほうが男性にもてやすいようです。

あるアンケート調査によると、体温が平均より低い女性に比べ体温の高い女性のほうが「自分の外見に自信がある」「告白されたことがある」「付き合っている人がいる」と答えた人の割合の多かった、という発表があります。

またそのほかの調査では、パートナーに対する満足度を男性に調査したところ、平熱の低い女性より高い女性に対する恋愛の満足度のほうが高かったこともわかっています。

やはり、男性はからだが触れたときにひやっと冷たく感じる女性よりもからだがポカポカしてる女性のほうが、触れたときには心地よいと感じるでしょう。また、体温の高い女性は健康的な美しさにあふれ、男性から見ても魅力的にうつるようです。

低体温や冷え症の女性にはちょっと耳の痛い話ですが、体温は努力次第で上げることが可能なので、さっそく体温を上げる対策を日常生活に取り入れ、ポカポカとあたたかい女性を目指しましょう。

若い人や子どもに低体温の人が増えている理由

50年前、平熱が37.0度近くまである人は日本人の7割もいました。現在だと、平熱というより熱っぽく感じられる温度ですよね。

また、50年前に平熱が36.6℃より低い人はたった3割しかいませんでした。逆に、現在だと平熱が36.6℃以上の人のほうが少なくなってきているかもしれません。このように現代の平熱が昔よりも低くなっているのはなぜでしょう。

現代人の低体温化には、次に挙げる理由が関係しています。

  • 活動量が減って筋肉の量が少なくなったため、筋肉から作られる熱の量も減った
  • ストレスで自律神経のバランスが乱れ、熱を運ぶ血液の流れが悪くなった
  • 冷房完備が当たり前になって、からだが冷えやすくなった
  • 食生活が乱れ、熱を生み出すエネルギー源やビタミン・ミネラルが不足している
  • 睡眠時間が短くなり、体温を調節している自律神経のバランスが乱れやすくなった

現代人の低体温は、私たちを取り巻く社会環境や生活習慣の変化が関係しているのですね。特に、生活が便利になってあまりからだを動かさなくてもよくなったことが、低体温の一番の原因になっています。

女性の体温低下は、強い冷房、ダイエットによるエネルギー不足、ストレスも原因になりがちです。低体温は女性ホルモンや月経周期のトラブルに反映しやすいので、低体温をまねく生活習慣は避けるようにしていきましょう。

体温を上げるとメリットいっぱい!体温を上げる方法まとめ

37.0℃に近い体温にはメリットいっぱい。どうやら体温の高いほうが女子力も高いということのようです。

体温を上げるためには、次の方法を日常生活に取り入れるとよいでしょう。

  • 適度な運動を心がけ血行を促進させる
  • 筋肉を増すことで痩せやすい体質改善を心がける
  • 入浴でからだをじっくり温める
  • 薄着をしない
  • ストレスをためないようにする
  • 睡眠をしっかりとる
  • 生姜やココアなど体を温める食品を摂取する
  • 免疫力を高めるため生野菜も温野菜もバランスよく食べる

血流を良くする具体的な方法については、別記事「【決定版】血流を良くする方法まとめ。7つの習慣で血行促進」で詳しく紹介しています。

是非参考になさって、体温と健康の関係に目を向けて体温を上げ、内面から健康的な美しさがあふれる女性を目指しましょう。

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