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女性のホルモンバランスを整える漢方一覧。優しく効くヒミツとは? | crana クレーナ

女性のホルモンバランスを整える漢方一覧。優しく効くヒミツとは?

女性ホルモンは生理周期をコントールするため常に少しずつ変動しているのですが、その仕組みはとてもデリケートで、生活習慣やストレスによって乱れやすくなっているのです。

ちょっとしたホルモンバランスのゆらぎは誰にでも起こるものですが、生理不順や月経困難症、不妊症などを招いてしまう可能性があるので「調子が悪いな、ホルモンバランスのせいかな」と感じたら、早めに対策を取ることをおすすめします。

漢方薬でホルモンバランスを整えていくのもおすすめ。漢方薬がホルモンバランスの乱れを改善する理由、おすすめの漢方薬について説明したいと思います。

「ホルモンバランスが乱れる」ってどういうこと?

ホルモンバランスの乱れとは、2つの女性ホルモン「卵胞ホルモン(エストロゲン)」「黄体ホルモン(プロゲステロン)」のどちらかが、正常に分泌されなかったり分泌量が急に大きく変動したりして、互いのバランスを崩してしまう状態のこと。

女性ホルモンは、常にさまざまな作用を心身にもたらしているため、ホルモンのバランスがゆらぐと、すぐに心身が反映してなんらかの不調が起こります。

例えば、黄体ホルモンは体に水分をため込んだり皮脂の分泌を盛んにしたりする作用があるため、黄体ホルモンの分泌量が急に増える生理前には、むくみやニキビが起こりやすくなります。

また生理前から生理中にかけては、情緒を安定させる卵胞ホルモンの分泌量が減るので、どうしてもイライラや不安を感じやすくなってしまいます。

さらに、女性ホルモンの分泌と自律神経のはたらきは連動しているため、女性ホルモンのバランスが乱れると自律神経のバランスも乱れて、体のあちらこちらに「なんとなく調子悪い感じ」が起こるようになります。

この症状は「不定愁訴(ふていしゅうそ)」と呼ばれ、検査をしてもはっきりした病気は見つからないのに、全身に痛みや不快感が次々とあらわれては消えるのが特徴です。

寝込むほどではないけど、不定愁訴のせいで気持ちが下がる、仕事や家事のペースが落ちてしまう…ということは、女性にはよくあることなのですね。

漢方医学から見たホルモンバランスの乱れとは

漢方医学ではホルモンバランスの乱れをどのように見ているのか、わかりやすい言葉を使って説明しておきたいと思います。

気・血・水の乱れがホルモンの分泌を低下させる

漢方医学と西洋医学では、治療に対する概念が少し異なっています。西洋医学では症状を見て症状をなくすための治療を行っていきますが、漢方医学ではその人の体質を見極め、体質の弱点を補うことで自然治癒力を高める治療を行います。

漢方医学では、「気」「血(けつ)」「水(すい)」のエネルギーがバランスを取りあうことで健康を保っていると考え、どれかひとつでも不足したり流れが乱れたりすると、互いのバランスが崩れ、心身の不調が起こりやすくなります。

気・血・水のバランスによって決まる体質のことを「症」と言います。ホルモンバランスの乱れは、血・気・水のバランスが乱れ、症の持つ弱点がホルモンを分泌する力を低下させるために起こる、と考えられています。

▼気・血・水の意味

体に流れている
精神的なエネルギーのこと
元気、精気、自律神経のはたらきを指す
血液、血のめぐりのこと 血行、血液を作る栄養を指す
血液以外の水分のこと リンパ液、消化液などを指す

特に、生理やホルモンバランスに大きく関係するのが血です。血は、食べ物の栄養から作られるほか、気からも生まれると考えられ、気が不足すると血も不足しやすくなり、また逆に気が乱れると血の流れが滞りやすくなってしまうと考えられています。

例えば、生理不順や不妊症は気・血・水の不足、生理痛は気・血・水が滞って起こる冷えが原因と考えられます。

また、PMS・更年期障害・生理中のイライラは、血や気の流れが滞って熱が上半身にたまり、のぼせるために起こる神経症状とされ、「血の道症」とも呼ばれます。

漢方薬は不定愁訴の緩和によく効く

不定愁訴の症状はつかみどころがないために、病院でもこれといった治療はしにくく、もし西洋薬で対応するなら頭痛には鎮痛薬、むくみには利尿剤、肩こりなら湿布…といったようにそれぞれの症状を一つずつ抑えていかなければ楽になりません。

一方、漢方薬は、それぞれ異なる薬効を持つ生薬が複数配合されているので、1種類の漢方薬を飲むだけでホルモンバランスの乱れによって起こるさまざまな症状をまとめて改善することができます。

例えば、ホルモンバランスの乱れは、次に挙げる「症(体質の弱点)」が関係していると考えられていて、それぞれの弱点を補うタイプの漢方薬が薦められています。

「ホルモンバランスが乱れているかも」と感じている方は、次の表を見て、ご自分の体質に近いものがないかチェックしてみてください。

同じ人に複数の症が重なって出たり、季節や体調によって症が変わっていったりすることもあるので、漢方薬選びのヒントとして、症を大まかに見つけてもらえると幸いです。

▼ホルモンバランスを整える漢方薬の一例

症の意味 特徴
(症状・体質)
薦められる薬
気虚 気が
不足している
疲れやすい、冷え症、
風邪をひきやすい、
胃腸が弱い
食後に眠くなる
経血の色が薄い
生理が長引きやすい
補中益気湯
気滞 気の流れが
滞る
生理不順、
生理前に乳房が張る、
喉や胸のふさがる感じ、
抑うつ、食欲不振、不眠
加味逍遙散
気逆 気が上から下へ
流れず、上半身に
気が逆流する
のぼせ、イライラ、
発汗、足腰の冷え、
めまい、頭痛、動悸
加味逍遙散
桂枝茯苓丸
桃核承気湯
瘀(お)血 血のめぐりが
悪い
冷え症、生理痛が強い、
肩こり、のぼせ、
目の下のクマ・あざ
不正出血がある、
経血にかたまりが混じる
桂枝茯苓丸
加味逍遙散
桃核承気湯
血虚 血の栄養が
足りていない
貧血、生理不順、
めまい・立ちくらみ、
不安、肌の乾燥
抜け毛・白髪
経血の量が少ない
当帰芍薬散
温経湯
温清飲
連珠飲
血熱 血のめぐりが早く
体に熱が
たまっている
のぼせ、ほてり、
イライラ、赤ら顔、
赤みを帯びた吹き出物、
経血量が多い
温清飲
水滞 余分な水分が
たまっている
むくみ、めまい、
重だるさ、軟便・下痢
胃がポチャポチャ鳴る
おりものが多い
当帰芍薬散
連珠飲

数ある漢方薬の中でも「当帰芍薬散」「桂枝茯苓丸」「加味逍遙散」は「女性向けの漢方薬の三大処方」と言われ、ホルモンバランスの乱れによるさまざまな不調に広く用いられています。

虚弱体質で筋肉の少ない女性には「当帰芍薬散」

女性用の漢方薬と言えば、まず「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」の名前が浮かぶほど、女性向けの漢方薬の中でも代表的な存在と言える薬です。

薬の名前にも使われているトウキとシャクヤクは血行を促進させ、そのほかに鎮痛作用のあるブクリョウ・センキュウ、余分な水分を排出させるソウジュツ・シャクタクが配合され、冷え症、生理痛、生理不順ほかあらゆる女性の不調に対応してくれます。

当帰芍薬散が適している体質の人:血虚・水滞
  • 虚弱体質
  • 冷え症
  • むくみやすい
  • 貧血
  • どちらかというとやせ型で、筋肉が少ない

子宮を温めホルモンのバランスを整えるので不妊症にも効果的で、漢方薬の中でも安全性が高いので、安産を願う妊娠中の女性に処方されることもあります。

ホルモンのせいで精神症状が出やすい人には「加味逍遙散」

女性は「血の道症」が招く「気逆」の症状で、無性にイライラしたり急にキレたりすることがあります。特に生理前、産前産後、更年期などホルモンのバランスが乱れた時に多いです。そんな時には「加味逍遙散(かみしょうようさん)」がおすすめ。

加味逍遙散は、不安やイライラをやわらげる漢方薬「逍遙散」にサンシシ・ボタンピを加えたことからその名前が付けられています。

サイコ・ブクリョウ・ハッカなど鎮静作用のある生薬、お血をとるトウキ・シャクヤク・ボタンピの薬効が、血の道症の症状をしずめていきます。

加味逍遙散が適している体質の人:気逆・お血
  • 虚弱体質
  • 上半身はのぼせて下半身は冷える
  • 情緒不安定でイライラしやすい
  • 生理不順
  • 疲れやすい
  • 肩こり

更年期障害のイライラやホットフラッシュ(急に顔がのぼせて汗をかくこと)に用いられることが多い薬です。また、自律神経失調症やうつの症状の緩和にも効きます。

体力があってのぼせる人には「桂枝茯苓丸」

「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」は体を温める作用があり、「お血」が原因で起こる生理痛や子宮の病気の改善に役立ちます。

あまり体力のない女性には当帰芍薬散・加味逍遙散が、体力のある女性には桂枝茯苓丸が適しています。

シャクヤク、トウニン、ボタンピが血行を促進させて体を温め、ケイヒやブクリョウが水分を排出させます。そのため、下半身の冷えやむくみが原因で上半身に熱がのぼる「気逆」を抑え、女性特有ののぼせ・イライラもしずめてくれます。

桂枝茯苓丸が適している体質の人:お血・気逆
  • 体力がある
  • のぼせて赤ら顔になりやすい
  • 肩こりやめまいが起こりやすい
  • イライラしやすい
  • 下半身は冷える

PMS、月経困難症があって下腹部痛の強い人に適しています。また、子宮筋腫、子宮内膜症の治療に処方されることもあります。

便秘でのぼせやイライラが強い人には「桃核承気湯」

「桃核承気湯(とうかくじょうきとう)」は、お血と気逆があってのぼせやイライラが起こりやすく、便秘がちな女性に適した薬です。

桃核承気湯は、たかぶった神経をしずめるトウニン・ケイヒ、便秘薬に使われるダイオウが配合されているところが特徴です。

桃核承気湯が適している体質の人:お血・気逆
  • 体力がある
  • のぼせて赤ら顔になりやすい
  • 便秘がち
  • PMS・月経困難症になりやすい
  • 下半身は冷える
  • ニキビが化膿しやすい

このタイプの人に、虚弱体質でイライラする人向きの加味逍遙散は合いません。桂枝茯苓丸も桃核承気湯と同様に体力があってお血と気逆がある人向きの薬なのですが、のぼせが強く便秘も伴う場合には、桃核承気湯のほうが適しています。

ほてって皮膚や唇が乾燥する人には温経湯

温経湯(うんけいとう)という名前には「血管や神経を温める」という意味があり、全身を温めてホルモンの分泌をスムーズにする効果が期待できます。

温経湯には、体を温めるケイヒとゴシュユという生薬をはじめ、余分な熱をさますハンゲやショウキョウ、うるおいを与えるバクモントウやニンジンなど、12種類ものたくさんの生薬が配合されています。

温経湯が適している体質の人:血虚
  • 体力は虚弱または中くらい
  • 手のひらがほてる
  • 口、唇が乾燥する
  • しもやけになりやすい
  • 湿疹・皮膚の荒れが起こりやすい
  • 経血量が多い、経血にレバーのような塊が混ざりやすい

女性ホルモンの分泌にはたらきかけて排卵を正常に起こす作用が確認されていて、不妊症の治療に用いられることもある薬です。

冷えとのぼせがあって皮膚が乾燥する人には「温清飲」

温清飲(うんせいいん)は、血のめぐりを良くする「四物湯」とこもった熱を冷ます「黄連解毒湯」を組み合わせた漢方薬です。

四物湯に配合されているトウキとセンキュウが冷えている所の血行を促進させ、黄連解毒湯に配合されているオウレンやオウゴンは体にこもった余分な熱を冷まし、アンバランスになっている血の巡りを正常に整えます。

温清飲が適している体質の人:血熱・血虚
  • 体力は中くらい
  • 冷えとのぼせの両方が起きている
  • 皮膚が乾燥して色つやが悪い
  • 皮膚のかゆみや湿疹がある
  • 生理不順
  • 神経がたかぶりやすい

ホルモンバランスを整える作用と肌をうるおす作用があり、乾燥肌で皮膚のトラブルが起こりやすい女性の体質改善に役立ちます。

女性の不定愁訴を改善してくれる「連珠飲」

「連珠飲(れんじゅいん)」は、余分な水分を排出させる「苓桂朮甘湯」と血のめぐりを良くする「四物湯」を組み合わせた漢方薬です。タケダが「ルビーナⓇ」という製品名で女性向けの市販薬を販売しています。

血行を促進させるトウキ・シャクヤク、余分な水分を排出させてむくみやのぼせを改善するブクリョウやケイヒなどが配合され、体を温めると共に自律神経のバランスを整えることで、女性特有の不定愁訴を改善していきます。

連珠飲が適している体質の人:血虚・水滞
  • 体力は虚弱または中くらい
  • 胃腸が比較的丈夫
  • めまい・立ちくらみがある
  • のぼせやほてりがある
  • むくみやすい
  • 倦怠感がある

不定愁訴のさまざまな症状をまとめて緩和してくれ、更年期障害の改善に適している薬です。胃腸に刺激を与えやすいジオウという生薬が配合されているので、胃腸が丈夫な人向きで、胃を荒らさないよう食後に服用することも薦められています。

虚弱体質で胃腸が弱い人には「補中益気湯」

補中益気湯(ほちゅうえっきとう)は、中(内臓)の「気」を補うという意味があり、消化器の機能を高める薬効を持っています。

女性には、胃下垂や胃弱で少食の人も多いのですが、食欲が落ちるとホルモンや血液を作る栄養が不足して、ホルモンバランスもゆらぎやすくなってしまいます。

補中益気湯は、強壮作用のあるニンジン・オウギや消化機能を促進させるビャクジュツ・ソウジュツなどが配合され、胃腸の調子を整えることで栄養の吸収を高め、全身を元気にしていきます。

補中益気湯が適している体質の人:気虚
  • 虚弱体質
  • 胃腸が弱い
  • 疲れやすい
  • 食欲不振
  • 胃下垂
  • 病後・産後で体力が低下している

どちらかというと男性不妊症に処方されることの多い薬ですが、女性ホルモンのバランスを整えるトウキも配合され、虚弱体質の女性にもすすめられる薬です。

しばらく飲み続けてじっくり体質を改善していきましょう

ホルモンバランスは急に改善するものではありません。漢方薬でホルモンバランスを整えるには、まずは少なくとも2週間、できれば3か月は継続して服用することがすすめられています。しばらく服用して様子を見てくださいね。

継続して服用しても体調が改善されない場合は、漢方薬の種類が体質に合っていないか、病気などの原因があると考えられます。

その時は、服用している漢方薬について薬剤師や医師に相談をして、漢方薬の種類を変えたりほかの治療に切り替えるなどの対応をしましょう。

漢方薬についてさらに詳しく知りたい方は、漢方医学や中医学の専門家がいる薬局に相談され、専門家に詳しい判定をしてもらうことをお薦めします。

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