【決定版】血流を良くする方法まとめ。7つの習慣で血行促進

血液はとても重要な役割を持っています。血液が全身を循環しているおかげで生命を維持することができているのです。

その血液の循環がとどこおったときにからだの調子が悪くなるということは、皆さんもご存じの通りですね。

しかし女性のからだはちょっとしたことで血行が悪くなりやすいもの。日頃から血流を促進する対策を取り入れることで、様々な不調を改善してくれる可能性が非常に高いのです。

血流を良くするためにきょうから実践したい対策をまとめました。パッとみると「当たり前」のことばかりで「ハイハイ…」と感じられるかもしれませんが、この記事で紹介しているような詳細で具体的な方法を見ると、思わず実践したくなるかもしれませんよ。


血行が悪いとあらゆる病気、不調の根源になる可能性も

血液は、心臓から送り出されて全身の血管を循環し再び心臓へ戻ります。血液を循環するシステムは心臓と血管。これらの動きを支配しているのは自律神経です。

血液の循環には、主に次の目的があります。

  • 全身の細胞に酸素と栄養を与える
  • 細胞から老廃物と二酸化炭素を回収する
  • 熱を循環させて体温を維持する

血液が全身を1周するのに約1分。生きている限り、この血液の循環を繰り返すことでからだのあらゆる機能を動かし続けているのです。

もしも血行が悪くなると、細胞に十分な酸素や栄養が行き渡らず細胞の元気がなくなって、臓器の機能低下や病気をまねいてしまいます。血行の悪さがあらゆる病気の根源になると言っても、けっして過言ではありません。

女性は、女性ホルモンを分泌するシステムや卵巣・子宮の機能が低下すると、生理周期の乱れや心身の不調なども起こりやすくなります。

また、血行が悪くなると熱がからだのすみずみに送られなくなるので、からだが冷えて筋肉が硬直し、筋肉のコリや神経の痛みが起こるようになります。

女性は、冷えによって生理痛や自律神経失調症、血の道症と呼ばれる特有の不調も起こりやすくなりますよね。

血液の循環は心臓の拍動と筋肉の伸縮による2つの押し出しによって行われていますが、女性は筋肉が少ないので男性よりも血流が弱く、心臓から遠いところの血行は滞りがちです。

さらに、血管はストレスを感じて交感神経が緊張することで収縮するため、ストレスの多い社会で生きる女性は血流がとどこおりやすくなってしまいます。

女性は血行不良が体調に反映しやすいからこそ、意識して血流を促進する必要があります。そのためには、規則正しい生活、栄養バランスの整った食生活、十分な睡眠を心がけ、自律神経のバランスを整えることが大切です。

もちろん、冷たい食べ物・飲み物、薄着など、からだを冷やして血行を悪くするような生活習慣も避けなければ意味がありません。ストレスも交感神経を収縮させて血行を悪する原因になるので、なるべくリラックスを心がけたいです。

そしてからだが冷えやすい人、不調を感じやすい人は、血流を良くする方法をとり入れ、からだを積極的に温めていくことをおすすめします。

血流を良くするためにぜひ実践したい方法
  1. 有酸素運動で血液の循環を促進させる
  2. 無酸素運動で筋肉を増やす
  3. 入浴する
  4. 食べ物・飲み物は温かいものを選ぶ
  5. 血流を促進する食べ物をとる
  6. 薬用酒を飲む
  7. 血流を促進するアイテムを使う

1.有酸素運動で血液の循環を促進させる

血行促進に一番効果があるのは「有酸素運動」です。有酸素運動は名前の通り酸素が必要になる運動で、代表的なものに、ジョギング、ウォーキング、水泳、エアロビクスなどがあります。おなじみのラジオ体操も有酸素運動になるのだそうです。

からだを動かすとぽかぽか温かく感じたなら、有酸素運動によって血流が促進されている証拠です。

からだは、筋肉を収縮させることで動いていて、筋肉が収縮するときには熱を持ったエネルギーが発生します。このエネルギーを作るためには、細胞に酸素を送り込んでエネルギー源を燃焼させる必要があります。

からだを動かすと、血液はより多くの酸素を運搬しなければならないので、心臓の拍動が増え血管が拡張して全身の血流が増えます。このようにして運動で血流が促進されるのです。

有酸素運動をし始めると、心臓の拍動が増え、酸素を体内にたくさん取り込む必要があるので息がはずむようになります。

さらに運動を続けると、たくさん熱が作られて体温が上がるので、体が熱くなったり体温の上昇し過ぎを防ぐための汗が出たりするようになります。

血流を促進する有酸素運動のポイントは次の3つ。

  • 息がはずみ心臓がドキドキして体が温まるまで続ける
  • からだはなるべく大きく動かす
  • 呼吸を止めない

有酸素運動には、脂肪や血糖を燃焼しダイエット効果や生活習慣病を予防する効果があり、そのためには20分以上続けておこなうことがすすめられています。

もちろん20分という時間を目安に運動してもよいのですが、血流を促進する目的ならば、息がハアハアはずみ心臓がドキドキする、そしてからだが温かくなる、と感じられるところまでおこなうようにしてもよいでしょう。

自分のペースでおこなうことも大切です。ただ、あまり静かな動きではエネルギーを作る必要がなく血流が促進されにくいので、心臓や筋肉に軽い負荷を感じる程度の運動をすることがのぞましいです。

たとえば、ウォーキングならダラダラ歩くのではなく息がはずむくらいに早歩きをするくらいがおすすめです。

また、足の筋肉を動かすほど血液を心臓に送り返すポンプ機能が高まるので、意識して足の動きを大きくするのが効果的です。

そして有酸素運動のポイントは息を止めないことにあります。酸素をしっかり供給しなければ有酸素運動の意味がありません。

朝のラジオ体操でおなじみの「全国ラジオ体操連盟」は、呼吸をすることで代謝が良くなること、たとえば、ラジオ体操は「息を吸う」「息を吐く」「ゆっくり深呼吸する」といった呼吸のポイントをおさえるとより効果的ということをアドバイスしています。

また有酸素運動には、呼吸をすることで副交感神経のはたらきを優位にし、リラックス感やストレス解消効果をもたらす作用もあります。

義務的にならない、結果を評価しない、仲間と会話しながら楽しむ…といった具合に楽しみながらおこなうと、さらに効果が高まるでしょう。

2.無酸素運動で筋肉を増やし、有酸素運動の効果を高める

有酸素運動の効果を高めるためには、酸素を必要としない「無酸素運動」を組み合わせておこなうことがすすめられます。

無酸素運動は、短時間に筋肉を強くうごかす運動のことです。代表的なものには筋肉トレーニング、ウェイトリフティング、短距離走などが挙げられます。

無酸素運動には筋肉を作る役割があります。筋肉が多いほうが、有酸素運動をしたときによりたくさんのエネルギーが作られ、酸素を送るために血流が促進されやすくなります。筋肉の少ない人は運動をして筋肉を増やしておきましょう。

「筋肉を鍛える」といっても、マッチョの男性がいそしむようなストイックな筋トレは不要なのでご安心を。女性が血流を良くする目的の運動ならば、誰でもできるレベルの簡単な筋トレでOKです。

適度な筋肉をつけるだけでよいので、スポーツ専門店で購入できるダンベルやチューブを使って軽い、日常生活の合間に1回5分程度のトレーニングをおこなうとよいでしょう。

もちろん、慣れてきたら負荷を増やして多めにトレーニングしてもよいですし、ジムでトレーニングをするのも大変効果的です。

3.毎日入浴するだけでも血流を促進することができる

私たちが毎日の習慣にしている入浴も、血行促進に高い効果があります。お風呂に入るだけなのでとても簡単ですね。

入浴で血行がよくなるのは、お湯の温熱効果で血管が拡張して血液の循環が良くなるためです。

また、湯船につかるとお湯の水圧によって適度なマッサージ効果がはたらき、血管がギュッと押されることで血液が心臓に返りやすくなり、全身の血行がよくなります。

血流を促進させるため、毎日湯船につかって体のしんまでじっくりからだを温めることをおすすめします。

からだを清潔にする目的ならばシャワーで十分ですが、シャワーを普通に浴びるだけだと体の表面しか温まりません。

38~40℃のぬるめのお湯に10~15分くらいつかりましょう。副交感神経を優位にはたらかせ、血管を拡張させることでからだをしっかり温めることができます。入浴剤を入れるとより血流を促進する効果が高まります。

熱いお湯はNGです。シャワーでも湯船でも、熱いお湯を使うとその刺激で交感神経が興奮して血管が収縮してしまい、一時的にからだは温まりますが、ぬるめのお湯に入ったときよりも入浴後にからだが冷えやすくなるためです。

さらに血流を促進する効果を高めるには「半身浴」「交代浴」「反復浴」もおすすめです。お風呂を利用しなくてよい「足湯」も、冷えが気になる女性の救世主になりそうです。

決して無理に入浴せず、気分が悪くなったらすぐ浴室から出て休憩をとるようにしましょう。汗をたくさんかくので、入浴前後には必ずコップ1杯の水を飲んでおきます。

血流を促進する入浴法:半身浴

心臓から下だけ湯につかる「半身浴」は心臓に負担がかかりにくく、ゆっくり体を温める効果が期待できます。のぼせにくいので夏の入浴にもぴったりです。

お湯の温度は38℃くらい、20~30分くらいみぞおちのあたりまでお湯につかります。この間に、ゆっくりとストレッチや腹筋をするとさらに血流を促進する効果が高まります。

ただ、お湯がぬるいため、お湯につかっていない上半身が肌寒く感じることもあります。

せっかく入浴してもからだが冷えると血管が収縮して逆効果になってしまうので、半身浴をするときは肩にタオルをかけて上半身を保温するか、浴室を暖房やシャワーのお湯で温めて寒さを感じないようにすることをおすすめします。

血流を促進する入浴法:交代浴

お湯と水を交互に浴びる「交代浴(温冷交代浴)」をすると、さらに血流を促進する効果が期待できます。シャワーだけ浴びるときにもおすすめです。

ただし、交代浴は交感神経を刺激して心臓に負担をかけることがあるので、高血圧や心臓疾患のない健康な人がおこなってください。

交代浴の方法
  1. 40℃の湯船に肩まで3分間つかる(または40~42℃のシャワーを3分間浴びる)
  2. 湯船から出て、シャワーで手足の先に30℃くらいのぬるま湯をかける
  3. 1と2を数回繰り返す

お湯の温度差が苦手な人は、もう少しぬるま湯の温度を上げたり、ただ浴室で休憩しているだけでもかまいません。逆に交代浴に慣れてきたら、もう少しぬるま湯の温度を下げてみてもよいでしょう。

血流を促進する入浴法:高温反復浴

「反復浴(高温反復浴)」は交代浴に似ていますが、交代浴よりもさらに血流を促進する効果が期待できます。

反復法は、熱めのお湯の入浴と休憩を繰り返す方法です。反復法と同じく心臓や血管に負担がかかりやすいので、高血圧の人、心臓の機能が低下している人、体調の悪い人は避けてください。

反復浴の方法
  1. 42~43℃の湯船に肩まで5分間つかる
  2. 湯船から出て5分間休憩し、この間に髪やからだを洗う
  3. 1と2を3回繰り返す

血流を促進する入浴法:足湯

足腰が冷えてつらいときは、お風呂を沸かさなくてもお部屋で簡単にできる「足湯」を試してみましょう。足湯は、お湯の入った容器に足をつけて温める健康法です。

足湯には下半身を効率よく温める作用があり、さらには半身浴や全身浴にも負けない血流促進効果も期待できます。

足湯の方法
<足湯に必要な物>

  • 足湯器または両足が入る大きさで足首までつかる深さのあるバケツ
  • 40~42℃のお湯(やかんなどに多めに用意しておく)
  • タオル
  1. 容器にお湯を張り、足をお湯に15~20分くらいつける
  2. 途中でお湯が冷めてきたら温かいお湯を追加し、お湯の温度を保つ
  3. 足の水気をよく拭き取ってすぐに靴下を履いて保温しておく

※熱いお湯でやけどをしないように注意しましょう。温度計があると便利です

足がしっかり温まると、全身もぽかぽかしてきます。足湯をすると効率よく温まるのは「第2の心臓」と呼ばれる足の裏の血行がよくなることで、血液が心臓に送り返されやすくなり、全身の血流が促進されるようになるためです。

また足の裏や足首には冷えを解消するツボが集まっているので、足湯をすると温熱によってツボが刺激され、さらに血行が改善されやすくなります。

4.食べ物・飲み物は温かいものを選ぶ

血流を良くするためには、食事の温度に気を使うことも大切です。冷たい食べ物・飲み物は避け、温かいものを選ぶようにしましょう。

温かい食べ物・飲み物をとると内臓が温まり、内臓をめぐる血管が拡張して全身の血流が良くなります。

おすすめしたいのは「とろみ」をつけた食べ物・飲み物です。とろみがあると冷めにくく、胃に入ってからも温める効果が高くなり、血流を良くする効果がさらに高まります。

とろみのある料理は、カレーやシチュー、あんかけ料理など、とろみのある飲み物はスープやくず湯です。

脱水対策ですみやかな水分補給が必要な場合は、冷たい水のほうがからだに吸収されやすいので温かいものは避けます。そういった緊急時以外は、できれば温かいものを口にする方が健康にはよいです。

5.血流が良くなる食べ物をとる

食べ物の中には血流を促進する作用を持つものがあります。からだの冷えが気になる人は、血流を促進する食べ物を積極的に食べて内側からからだをぽかぽか温めましょう。

血流を促進する栄養素には、ビタミンE、鉄、EPA、DHAなどがあります。これらの栄養素を多く含んでいる食べ物を意識して食べるようにしましょう。

栄養素 作用 多く含まれる食品
ビタミンE 血管を拡張して
血液の循環を促進する
植物油、アボカド
ナッツ類、カボチャ、卵黄
血液中のヘモグロビンを増やして
血液の循環を促進する
レバー、貝類
ひじき、牛肉
EPA
DHA
悪玉コレステロールを抑制し
血液をサラサラにして
流れやすくする
青魚、マグロ、ブリ

また、ショウガ、ココア、ネギ、ニンニク、トウガラシにも血管を拡張して血流を促進する作用があります。気温の低い時期、からだが冷えるときにどんどん活用しましょう。

6.若い人でも冷え症の人は薬用酒を試してみて

体質的にからだが冷えやすい人は「薬用酒」を試してみるのもよいでしょう。薬用酒は、生薬や薬効のある植物エキスが溶け込んだお酒です。

薬用酒を飲むと、まずアルコールの作用で血管が拡張し、血流が促進するのですぐにからだがポカポカ温まります。

また体質を改善して血液の循環をよくする生薬が含まれているので、続けて飲むことで血行のとどこおりやすい体質が改善され、からだが冷えにくくなります。

薬用酒は「中高年以上の人が飲んでいるもの」というイメージもありますが、若い人が飲んでももちろん問題ありません。近年は若い人のなかでも薬用酒をおいしくおしゃれに飲む人が増えてきています。

よく知られている薬用酒には「養命酒」や「陶陶酒」があります。

薬用酒に興味があるけど購入するのは迷うという人は、ハーブを使ったリキュールなどを試してみるのもよいでしょう。

たとえばドイツのリキュール「イエーガーマイスター」のような薬用酒もあります。世界中のクラブで愛されていますが、56種類のハーブエキスが溶け込んでいて、おしゃれにカクテルを楽しみながら薬用酒のような薬効を期待することもできます。

ただし、薬用酒は医薬品に分類されていてもアルコールが含まれているので、未成年、妊婦、車を運転する人などは飲むのを控えてください。

7.血流を促進するアイテムでコリや痛みを取り除く

冷えから来るコリや痛みに悩まされている人は、血流を促進するアイテムを使って気になる部分をケアしましょう。

血流を促進するアイテム:湯たんぽ・使い捨てカイロ

寒い冬に部分的な冷えが気になる人は、湯たんぽや使い捨てカイロを使って効率よく冷えをとっていきましょう。

湯たんぽは、昔ながらのあったかグッズですが、エコでからだがよく温まることから若い人にも見直され、愛用者が増えています。特に足が冷えて寝付けないときには湯たんぽが大活躍します。

使い捨てカイロは、コンパクトで携帯でき、手軽にからだを温めることができるところが魅力です。カイロを当てる場所によって温熱効果が異なるので、体調にあわせて温める場所を使い分けると、さらに効果が高まります。

  • 首の後ろ…太い血管が走っているので、効率よく熱を全身に循環させることができる
  • へその下…内臓の調子を整えるツボが集まっていて、生理痛を緩和する効果がある
  • 腰…腰痛や生理痛に効くツボが集まっている
  • 足首…足の冷えを改善するツボが集まっている

血流を促進するアイテム:磁気治療器

「磁気治療器」とは、からだに当てて磁気を与えることで血流を促進し、筋肉のコリをほぐす医療機器のことです。

よく知られている家庭用の磁気治療器には、磁石を内蔵した絆創膏、ネックレス、ブレスレットなどがあります。装着するだけで血流を促進してくれる、なかなかのすぐれものです。

磁気治療器が血流を促進させるメカニズムははっきりわかっていませんが、磁気が血液中のイオンに作用して血液の循環を促進しているのではないかと言われ、長年の研究から血流を促進する効果のあることが確認されています。

従来の絆創膏やネックレスは「いかにも磁気治療器」という感じで、人に見られるのは少し恥ずかしいかもしれません。女性には、おしゃれな色のネックレス、目立ちにくいサポーターやソックスなどもおすすめですね。

女性は血流がよくなるとメリットいっぱい

血流が促進されると、からだの調子がよくなることで気持ちも上がり、ますますホルモンのバランスが整いやすくなる相乗効果が期待できます。

それほど難しくなく生活に取り入れやすい方法をご紹介しました。ひとつでも多く実践するほど効果が高まるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

女性は体温を上げるためにも血流を促進させましょう。体温を上げるメリットについては【体温を上げる方法】女性はかわれる!体温を上げるメリット8つをご覧ください。

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